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『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』の著者・五郎丸聖子さんのブック・トークが開催されました。 

『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』の著者・五郎丸聖子さんのブック・トークが開催されました。
良い時間でした

東京新宿区の「文化センター・アリラン」にて、3月9日の土曜日に、『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』の著者・五郎丸聖子さんによる、ブック・トークが開催されました。ブック・トークの第六回目のゲストとして五郎丸さんは招かれました。
当日は、オンラインでの開催もありましたが、私は会場でのトークに参加し、書籍の販売もさせていただきました。
五郎丸さんのお話しに対する、参加者の皆さんの真剣な眼差しと、トーク終了後のご意見をお聞きすることができ、発行者として、良い時間をいただきました。
主催の文化センター・アリランの皆さま、ご参加の皆さま、どうもありがとうございました。
また、著者の五郎丸聖子さん、お疲れ様でした。

【追記】
トーク終了後には、初めてお会いする参加者の方々と懇親の場ができました。それぞれの関心事、日韓関係や在日問題についてのご意見などを交換することができ、「一期一会」と申しますが、忘れがたい貴重な時間となりました。

『読書人』で『抗路11号』が紹介されました。 

『読書人』で『抗路11号』が紹介されました。
異分野での紹介はありがたい

2024年1月26日発行の『読書人』で『抗路11号』が紹介されました。
ここに記事内容を掲載させていただきます。

書評ではなく、内容紹介だけですが、当紙のような書評紙で在日問題をメインにした雑誌が内容だけでも紹介されたことはうれしいことです。

企画展『ハンセン病と朝鮮人』のご案内 

企画展『ハンセン病と朝鮮人』のご案内
もうひとつのハンセン病史

2024年1月10日から6月30日までの会期で企画展『ハンセン病と朝鮮人 壁をこえて』が新宿の高麗博物館で開催されています。

弊社では、2019年に『在日朝鮮人とハンセン病』を刊行いたしました。刊行時には多くの反響をいただきました。
会期中には、著者の金貴粉さんの講演(5月11日土曜日)も予定されています。

在日朝鮮人とハンセン病』のカバーをあげておきます。帯文は歌人の金夏日(キム・ハイル)さん。昨年2023年の6月にお亡くなりになりました。
展示では、金夏日さんを始め、本書でも紹介させていただいています金相権(キム・サンゴン)さんも取り上げられています。

ぜひ、皆さま、足を運んでみてください。



今年もよろしくお願いいたします。 

今年もよろしくお願いいたします。
2024年もよろしくお願い申し上げます。

2024年もみなさま、よろしくお願い申し上げます。
昨年末に罹患したコロナ感染症からの快復が思いのほか長引き、体調が万全とは言えませんが、現在進めている企画が形になり、その書籍を通して、みなさまとお会いできますことを楽しみにしております。

また、弊社宛て年賀状をいただいております方々へお伝えしたいことがございます。
本年より、弊社からの年賀状はご遠慮させていただき、掲載だけにさせていただきます。
その旨、なにとぞご了承くださいませ。

それでは、皆さまのご多幸をお祈り申し上げます。
本年もどうぞかわることなくお付き合いください。


『FIGARO japan』で『カステラ』が紹介されました。 

『FIGARO japan』で『カステラ』が紹介されました。
溺れ続けるのもよし

2023年9月号の『FIGARO japan』で『カステラ』(パク・ミンギュ著、ヒョン・ジェフン、斎藤真理子訳、2014年刊)が紹介されました。
紹介されたコーナーは、当誌折り込み「Kの沼に溺れて」。
溺れたきっかけと、溺れたままの理由が特集されているようで、いつかは這い上がって出ていかれるであろう人びとのことを想像しながら拝見しました。
そういう弊社も、いまだに『カステラ』に溺れたままなのですが(笑)。

シンポジウム動画を公開いたします。 

シンポジウム動画を公開いたします。
お待たせいたしました。

去る5月27日(土曜日)に開催されましたシンポジウム『これからの「在日論」は可能か?』の第1部の動画を公開させていただきます。第2部につきましては、諸般の事情により公開することができません。主催者としてお詫び申し上げます。

公開映像(第1部)→https://youtu.be/r_z6L677YxI







シンポジウムを盛況に終えました。 

シンポジウムを盛況に終えました。

まだ見ぬ「在日論」に向けて

それは「日本人論」でもあるのではないか

5月27日(土曜日)に法政大学で開催されましたシンポジウム『これからの「在日論」は可能か?』は、盛会に終えることができました。
ご参加いただいた皆さま、ご発言いただいた講師の方々、ありがとうございました。
当日は100名近いご参加がありました。当日いただいた意見や感想を踏まえ、まだ見ぬ「在日論」に向けて進んで参ります。
それでは、『抗路11号』で皆さまとお会いできることを楽しみにしております。

シンポジウムのご案内 

シンポジウムのご案内
皆さまのお越しをお待ちしております。

テーマ 「これからの『在日論は可能か? ~まだ見ぬ「在日論」に向けて」

【日時】 5月27日(土曜日) 13時30分~17時

【場所】 法政大学市ヶ谷キャンパス・大内山校舎7階  Y702教室

 

【参加費】 無料・事前予約不要


【発言者 登壇順・敬称略】

第Ⅰ部 在日メディアの役割

●尹健次 「『抗路』刊行とその後、そしてこれからの在日論」

●高柳俊男 「在日メディアの執筆・読者として」

●趙秀一 「韓国で在日メディアはいかに読まれているか 『抗路』」を中心に」

第Ⅱ部 私の考える在日論

以下、それぞれのご体験を踏まえ発言いただきます。

●金敬黙 「越境する民としての『在日』」
 
●崔紗華 「在日コリアンと国籍 国民と『非』国民のはざまで」

●斎藤真理子 「『在日』について思うこと 『中くらいの友だち』の経験から」

第Ⅲ部 ディスカッションと質疑応答

●第Ⅰ部とⅡ部の発言者と会場との間で

※シンポジウム終了後に交流会を開催いたします。
 お時間がおありでしたら、ぜひご参加ください。
 

【問い合わせ】
図書出版クレインまで。
TEL0422-28-7780
Eメール info@cranebook.net

『京都新聞』2023年4月6日の広告 

『京都新聞』2023年4月6日の広告
これだけは遺しておきたい

『京都新聞』4月6日の広告を掲載いたします。
新刊の『生と死 ある「在日」の断想』(尹健次・ユン・コンチャ著)と『抗路10号』の2本。
尹健次さんは京都在住の『抗路』編集委員。その縁と、3月7日付けの京都新聞が紙面で『抗路10号』を紹介していただいたことへのお返しの広告。そんな動機で広告を出してもいいでしょう。ねえ、みなさん。

『生と死』は在日朝鮮人2世の著者の精神史を凝縮した論稿が収録されています。著者が人生の最後に遺すとの、想いあふれる内容の数々を、ぜひお読みください。

『京都新聞』2023年3月7日の記事 

『京都新聞』2023年3月7日の記事

在日問題を扱った雑誌の系譜に位置づけられました。


『京都新聞』2023年3月7日の記事を掲載させたいただきます。
在日総合誌『抗路』が紹介されました。

取材・執筆は京都新聞東京支局の堀内陽平記者。
10号刊行を契機にして、過去に京都で刊行された雑誌である、鄭貴文・詔文兄弟が発行した『日本のなかの朝鮮文化』、飯沼二郎・鶴見俊輔両氏が「大村収容所を廃止するために」を目的として発行した『朝鮮人』と共に、京都に由来のある編集者・発行者が発行している雑誌として紹介いただきました。

学生時代に読んでいた雑誌の系譜に連なるものとして紹介いただいたことに身の引き締まる思いです。と同時に11号に向けての意欲をかきたててもらいました。
まだ、11号の詳細については決定しておりませんが、決定致しましたら、あらためてお伝えさせていただきます。
その折りには、みなさま、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

『ルーツのある子どもたち』の著者・洪里奈さんのインタビューをお聴きできます。 

『ルーツのある子どもたち』の著者・洪里奈さんのインタビューをお聴きできます。

声からも書籍の内容が感じ取れます。


『ルーツのある子どもたち 民族学級という場所で』の著者・洪里奈(ホン・リナ)さんのインタビューが公開されました。本書について鶴見太郎(東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻准教授。 専門は、歴史社会学、ロシア・ユダヤ人、イスラエル/パレスチナ、エスニシティ・ナショナリズム)さんの質問にお答えになっておられます。ぜひ、お聴きください。インタビュー音声は以下のリンクからお聴きいただけます。

当サイトは、人文学・社会科学の研究者の著作をインタビューを通じて著者自身が語る音声メディアです。



立教大学でお話しさせていただきました。 

立教大学でお話しさせていただきました。

尹東柱(ユン・ドンジュ)の話しからスタートしました。
なにしろ立教大学ですから。


2023年1月23日(月曜日)に立教大学でお話しをさせていただきました。
社会学部の「メディア社会特殊講義」(阪堂博之講師)のゲストスピーカーとしてです。
昨年も同じ講義でお話しさせていただいており、二度目のこととなります。
タイトルは「個人史からの在日社会」。
在日三世である私が自らの三代の家系を紹介しながら、「在日」の歴史的歩みをお伝えしました。
昨年は初めてのことで時間配分をあやまり、最後は駆け足になったことを踏まえ、今回は時間配分に注力しました。
パワーポイントで資料を作ったこともあり、まず、形だけはうまくいったと思います。

さて、内容のほうはといいますと、この日本社会に暮らす在日朝鮮人(南北合わせての総称として使用)は様々な経緯と在留資格のもとで、日本人の「隣人」として長年にわたり日常に存在している。それには確たる理由がある。そのことを知ってもらうことが主眼でしたが、まあ、うまくいったと思います。学生さんに、「在日」への関心を持ってもらうことができていたら、うれしい限りです。

私の「外国人登録原票」(韓国での祖父の本籍地や私の3年から5年ごとの外国人登録の切り替えの記録、また指紋の写真などが記載されている、個人単位の票。現在も法務省の倉庫に保管されており、祖父、祖母、父など亡くなった人物の個人原票を請求することもできる)のコピーや「特別永住者証明書」の写真を使いながら、説明させていただきました。また、折々に私が在日朝鮮人として体験した事柄や学んだ知識を織り交ぜ、無事に100分の講義を終えることができました。

私はわが家系の渡日を「経済移民」と位置づけますが、祖父(父方)が渡日したのが1922年ですので、現在の私で渡日101年になろうとしています。私の代ですでに一世紀を迎えています。資料を作成しながら、そのことに改めて気づき、感慨にふけっておりました。と同時に、在日朝鮮人に対して、馬鹿の一つ覚えの「クニへカエラ」と、ほざいているネトウヨたちに、ふざけるなー、と、ひとり叫んでおりました。

最後に、私をお呼びいただいた阪堂さん、私の話しをお聞きいただいた皆さん、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

新年(2023年)のご挨拶 

新年(2023年)のご挨拶
淡々と地道に今年も進みます。

本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。

『「ルーツのある」子どもたち』が『京都民報』で紹介されました。 

『「ルーツのある」子どもたち』が『京都民報』で紹介されました。
なぜ自分がここにいるのか

『「ルーツのある」子どもたち 民族学級という場所で』(洪里奈著)が『京都民報』(2022年12月25日)で紹介されました。
その書評記事を掲載させていただきます。

そう、「ルーツ」には、rootsとroutesの二つの意味があるのです。評者の豊福誠二弁護士は、とくに後者の意味における「ルーツ」に注目し本書を評していただいております。ぜひお読みください。

日本社会文学会の例会で『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』が取り上げられました。 

日本社会文学会の例会で『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』が取り上げられました。
五郎丸聖子さんと廣瀬陽一さん

2022年6月5日に開催されました「日本社会文学会」の6月例会で、小社刊『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』が取り上げられ、著者の五郎丸聖子さんが登壇されました。当日は、『中野重治と朝鮮問題』の著者・廣瀬陽一さんも登壇されましたので、結果的にクレインで著書を刊行いただいた方のそろい踏みとなりました。

例会は、まず、趙秀一さん竹内栄美子さんが、両著について報告とともに質問を提出され、それを受けて2名の著者が応答し、その後に参加者からの意見や感想をいただく、という流れで進行しました。

例会は、原則として会員だけが参加できるとのことでしたが、私(文弘樹)が今回の登壇者の著作を刊行したクレインの代表ということもあり、お誘いをいただいたのです。廣瀬さんの今回の著書は青弓社からの刊行ですが、彼のデビュー作と2作目はクレインから刊行しています(『金達寿とその時代』『金達寿伝』)。

午後2時から始まり6時前までの長時間の例会でしたが、中身の濃い、また私にとっても学ぶことの多い会となりました。
私も最後のほうで感想を話させていただきました。内容は、1937年の日中戦争以後の植民地朝鮮での皇民化政策の中で、「国語(日本語)常用運動」が進められ、朝鮮語で発表する媒体がなくなっていく朝鮮半島出身作家が、日本人作家(ほぼ転向者か体制追従者)から、たとえ善意からとはいえ、日本語の媒体に発表するために(そうでないと収入の道も断たれる)、「国語をもっと学びなさい」と忠告を受ける状況を、戦後の日本の知識人の朝鮮語への無関心という中野重治の問題提起につなげようとしたのですが、うまく伝わったかどうか(この感想は『親密なる帝国』〔ナヨン エィミー クォン著・永岡 崇監訳〕の読書から触発されました)。

ちなみに、日本社会文学会の例会や大会は、会員でなくても参加可能ということでしたので、会のホームページでスケジュールをご確認いただき、興味のあるテーマがございましたら、どうぞご参加ください。私も次の機会を楽しみにしております。

最後に、今回の例会にお誘いいただきましたことをおらためて感謝申し上げます。

『朝日新聞』2022年3月16日(夕刊)の記事 

『朝日新聞』2022年3月16日(夕刊)の記事
『深沢夏衣作品集』を紹介しました。

『朝日新聞』2022年3月16日(夕刊)の記事を掲載いたします。
編集者(が/をつくった本」の最終回の執筆記事です。

「編集者がつくった本」の2回目は『深沢夏衣(ふかさわ・かい)作品集』について書きました。

前回の『李良枝全集』の作品が現在の文弘樹のある部分をつくっているとするなら、今回の『深沢夏衣作品集』は著者の山口文子(本名)さんが現在のクレインのある部分をつくっている、と言うことができます。

今回は特に彼女のデビュー作「夜の子供」について、その帰化問題に焦点をあてて書きました。
ただ、タイトルが「帰化した在日女性の精神史」となっていますので、帰化のことが強調されてしまったことは残念です。
帰化の問題はあくまでひとつの要素として捉えていたのですが、整理部が付けたのでしょうから仕方ありません。

ついでながら申し上げると、「夜の子供」は、『季刊まだん』編集部をモデルにした雑誌編集室に集う在日二世の人間群像を描いていますが、前回紹介した「李良枝」がモデルと思われる、主人公の一回り年下の同じく帰化在日二世の女性も登場します。そして、帰化者の苦悩を綴った遺書を残して焼身自殺をした、同じく帰化二世の山村政明(梁政明)にも触れています。

さて、本文にも書きましたが、山口文子さんとの出会いは、『凍える口 金鶴泳作品集』の刊行がきっかけです。
共通の友人を介してお会いし、たいへんに刊行を喜んでいただきました。ご自身も金鶴泳作品の愛読者で、また、金鶴泳とは縁浅からぬ付き合いをされていたとのことでした。実際に彼女が『季刊まだん』(1973~76年、6号まで)の編集部にいたころ(1974~75年)、金鶴泳に原稿依頼をされたこともあり、お会いしたときには、当時のことなどをとても懐かしがってもいただきました。

以来、彼女との交流が始まりました。ちょうどその頃、彼女は『地に舟をこげ 在日女性文学』の編集委員となり、その刊行準備で多用な折りでした。『地に舟をこげ 在日女性文学』は2006年~2012年までに7冊を刊行するのですが、在日女性の表現の場として貴重な雑誌でした。それ以前に彼女は『季刊ちゃんそり』(1979~1981年、8号まで)という雑誌を創刊され執筆もされています。『季刊まだん』終刊後に、友人たちと立ち上げた雑誌で、在日二世の意見を掲載する、当時の新たな世代のオピニオン誌でもありました。

山口さんは、ときどきにご連絡をくださいました。彼女は『東京新聞』を購読されていたのですが、夕刊の名物コラム「大波小波」(匿名の記事)にクレインの刊行物が紹介されていたりすると、必ずお電話をいただくんですね。それに後日、切り抜きの記事を送ってくださいます。

そのお電話では、必ずといってよいほど「元気でやっているの。なかなか大変でしょう。これからも頑張ってね」と応援の言葉をかけてくださいました。ご自身が編集者として出版界の事情をご存じですから、ねぎらっていただいていたのでしょう。「山口さん、いまでもなんとかやっています(笑)。」

その山口さんがお亡くなりになって、はや8年が経ちます。この記事が掲載された一週間後の3月24日が彼女の祥月命日です。
この記事が生前のご恩義に、ほんの少しのお返しとなっていたら、うれしいかぎりです。

ともかく、この作品集は山口さん生前の文書を網羅した大部の一冊で、小説だけでなく、エッセイも収録されています。なかでも1970年に発表された「沖縄で考えたこと」は、すばらしい現地ルポです。いま読み直してもまったく古びていません。

〈女〉〈在日〉〈帰化者〉の条件を自覚的に生き書いた、ひとりの人間の精神史とも言える本書は、これからも読み続けられていくはずです。どうぞみなさん、『深沢夏衣作品集』をお読みください。

[追伸]
たまたま私の回が、この「編集者(が/を)つくった本」の連載シリーズ最終回と重なりました。今回、このような機会をつくっていただいた、朝日新聞文化くらし報道部の石田記者に感謝申し上げます。

『朝日新聞』2022年3月9日(夕刊)の記事 

『朝日新聞』2022年3月9日(夕刊)の記事
『李良枝全集』を紹介しました。

『朝日新聞』2022年3月9日(夕刊)の記事を掲載いたします。
編集者(が/をつくった本」の連載2回目の執筆記事です。

前回が「編集者がつくった本」ですから、今回は「編集者をつくった本」について書きました。
紹介したのは、『李良枝(イ・ヤンジ)全集』(講談社、1993年)。残念ながら現在品切れですが、どうしても取り上げたかったので紹介させていただきました。この全集は作家の死の翌年に刊行されています。

私が初めて購入した李良枝の小説は、『かずきめ』でした。そこにデビュー作「ナビ・タリョン」が収録されていました。
大学生時代のアルバイトの日にたまに立ち寄る小さな書店で、偶然見つけたことを今でもなつかしく思い出します。
書店名はたしか「ミレー書房」だったと思います。京都を南北に走る河原町通りの四条と三条の間の、東西に走る蛸薬師(たこやくし)通りにあった共産党系の書店でした。
というのも共産党の機関誌でもある『前衛』が目立つところに置いてありましたので、間違いないと思います。高齢の男性がお一人で営まれていました。

当時の私は、そのミレー書房や同じく四条河原町にあった駸々堂書店で、目にした在日朝鮮人作家の本を買い求め、アルバイト先のスナックのカウンターの中でお客さんがいない合間にコツコツと読むのが日課になっていました。続きは帰宅してから読む。そう、深夜から朝方にかけての時間にです。大学にも行かない大学生ですから時間が腐るほどあったんですね。そんな生活をひととき繰り返していました。1980年代の初頭のことです。

そのカウンターの中で、どれほどの在日作家の小説を読んだことでしょう。手当たり次第というやつです。それにカウンターのこともはっきりと覚えています。中の照明具合、冷蔵庫の中身、かち割りアイスの量、酒瓶の配列、カラオケ機器の配置など、すべて思い出せます。当時の私はそのカウンターの中で読むそれらの本の中に「在日朝鮮人」を見つけ、自らの孤独感を癒やしてもいたのです。なにしろ、朝鮮人としての悩みを語り合う同じ境遇の友人が、当時は一人としておらず、ここ日本で「朝鮮人」に生まれたことの意味を、なにしろ摑みたくて摑みたくて、もんどりうっていた頃でしたからね。その頃はほんとに胸が張り裂けそうでした。

その頃の読書体験と感情が、現在の私のある部分を形成しているのは当然のことですし、クレインの刊行物にそれは反映しているはずです。ですので、特に初めて読んだ在日の女性作家ということもあり(2世、小学校低学年の頃に家族で日本国籍取得)、改めて紙面で紹介させていただきました。そして今年2022年が李良枝没後30年ということも取り上げた理由です(この30年というのが、次回取り上げることになる『深沢夏衣作品集』とも関わってきます)。

また、大学生の頃に雑誌『思想の科学』(1986年4月)に李良枝について短文を寄稿しているのですが、そのタイトル(「李良枝 拒まれた者の凝視」)が、全集に収録されている「主要参考文献目録」の中に掲載されています。全集刊行当時にそれを目にしてとても嬉しかったことも思い出されます。

返す返すも、現在、品切れなのは残念ですが(主要作品を収めた講談社文芸文庫もいまでは品切れのようです)、収録作品は、Kindle版などで入手できますので、ぜひ、お読みになってみてください。

『朝日新聞』2022年3月2日(夕刊)の記事 

『朝日新聞』2022年3月2日(夕刊)の記事
『朝日新聞』の「編集者(が/を)つくった本」に執筆しています。

『朝日新聞』2022年3月2日(夕刊)の記事を掲載いたします。
クレイン代表の文弘樹が執筆した記事です。
編集者(が/をつくった本」という連載で、2019年の4月にスタートしていますので、3年目に入る長期シリーズです。毎週水曜日の夕刊に掲載されており、ご覧になった方もおられることと思います。
その最終回の編集者としてクレインの文弘樹が登場したわけです。
3回にわたる執筆で、掲載日は、3月2日、9日、16日です。

まず第1回目の「編集者がつくった本」は、『カステラ』について書きました。
すでに、刊行から8年、「第1回日本翻訳大賞」受賞から7年が経ちますが、現在、第8回の日本翻訳大賞の選考過程が動いていることもあり、この本を取り上げました。
ちなみに第8回にはどの作品が大賞に輝くのでしょうか。発表がいまからとても楽しみです。

では、どうぞご覧になってみてください。
以降、追って第2回目、第3回目の記事も掲載させていただきます。

『東京新聞』2022年2月7日(夕刊)の記事 

『東京新聞』2022年2月7日(夕刊)の記事
いい作家は甦る

『東京新聞』2022年2月7日(夕刊)で川村湊さんが、佐藤泰志と『佐藤泰志作品集』に触れておられます。その紙面を掲載させていただきます。

ご自身が編者の『河林満作品集』の著者・河林満のことと併せて、「甦る二人の作家 河林満と佐藤泰志」とのタイトルでの記事です。
佐藤泰志のことが紹介されることは、もちろん今なお嬉しいかぎりですが、もう一方の河林満についても、私自身が知らなかったものですから、たいへんに興味をそそられます。
(二人の作家の写真も掲載されていますが、これについては、佐藤泰志がカッコ良すぎですね。)

紙面からだけの情報ですが、河林満は東京の立川市役所に勤めながら並行して作家活動をしていたとのことで、退職後はヘルパーや警備員などをしながら創作も続けていたようです。経歴からしていいですね。私の好きなタイプの人物のようです。
多摩地域で警備員をしながら執筆活動をしていたというと、東峰夫を思い出しますが、さて、河林満はどのような作風なのでしょう。ぜひ読んでみたいと思います。

それにしても、いい作品は、必ず誰かが残してくれますね。

『週刊読書人』2022年2月4日号の書評記事 

『週刊読書人』2022年2月4日号の書評記事
朝鮮戦争はまだ終わっていない。

『週刊読書人』2022年2月4日号で『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』(五郎丸聖子著)の書評が掲載されました。
評者は布施祐仁さん。日米安全保障体制や沖縄問題について積極的に発言されている良質のジャーナリストのお一人です。
書評全文を紹介させていただきます。写真の写りがよくないのですがお許しください。

「本書は日本人が忘却してしまったかのように見える朝鮮に関わる重要な近現代史を伝えるとともに、私たちが過去の歴史を学ぶ意味を深く問いかけている。」とのまとめの言葉、たいへんうれしく思います。

全文は『週刊読書人』のウェブサイトでもお読みいただけます。

『東京新聞』2022年1月14日の広告 

『東京新聞』2022年1月14日の広告
2022年最初の広告です。

『東京新聞』1月14日の広告を掲載いたします。
今回は、新刊以外に『カステラ』を載せました。
その理由は、第8回の日本翻訳大賞の読者推薦が、広告翌日の1月15日から始まるからです。
なにしろ、『カステラ』が第1回日本翻訳大賞の大賞を受賞することができたのは、ひとえに読者の皆さまからの推薦のおかげですから。
その感謝の気持ちもこの広告に込めています。
そこまで読み取ってくださる方は、まずおられないとは思いますが(大笑)、自己が満足していればそれで十分です(笑)。
さて、第8回日本翻訳大賞には、どの作品が輝くのでしょうか。楽しみに遠くから見つめております。

2022年もよろしくお願いいたします。 

2022年もよろしくお願いいたします。
さあ、新年が始まります。

本年(2022年)も、どうぞ皆さま、よろしくお願いいたします。
地道に進んで参りますので、書籍を通して、また直接の出会いを通して、かわることなくお付き合いいただきましたら幸いです。

年末年始のお知らせ 

2021年も、皆様、ありがとうございました。

2021年の業務を12月29日で終了させていただきます。
新年2022年は、1月5日より業務開始いたします。

2022年も、いくつかの新刊で皆様とお会いさせていただきたく思っております。
それでは、皆様、よいお年をお迎えください。

『ふぇみん』で五郎丸聖子さんが紹介されました。 

『ふぇみん』で五郎丸聖子さんが紹介されました。
小さな歴史に光をあてたい

2021年12月15号のフェミ・ジャーナル『ふぇみん』で、『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』の著者・五郎丸聖子さんが紹介されています。その記事を掲載させていただきます。
市民活動の経験から研究の道に進んだ経緯を始め、これまでのご自身の歩みをわかりやすく紹介した好記事です。
どうぞ、ご覧ください。

そして、著書『朝鮮戦争と日本人 武蔵野と朝鮮人』をぜひお読みください。
みなさんのご存じない武蔵野の歴史を知っていただけるはずです。
五郎丸さんの今後の活動を期待しています。

『琉球新報』で紹介されました。 

『琉球新報』で紹介されました。
沖縄から始まりました。

10月14日付『琉球新報』でクレイン代表・文弘樹が紹介されました。
共同通信の配信記事です。執筆は西出勇志さん。
8月の暑い日に取材をしていただきました。
ぜひ、ご覧になってみてください。

配信記事ですので、今後、共同通信に加盟している地方紙のいくつかに掲載される予定です。
あくまで予定ですので、どの地方紙に掲載されるかは未定です。
それにしても、真面目な表情の写真を採用していただいたようですね。
そうなんです。私は超真面目なんです(笑)。

西出さん、その節はありがとうございました。「取材は丁寧に」でした。

『新文化』で紹介されました。 

『新文化』で紹介されました。
さわやかに紹介されました。

2021年9月16日の『新文化』紙でクレイン代表・文弘樹が紹介されました。
その記事を掲載させていただきます。
記事執筆は、南陀楼綾繁(なんだろう・あやしげ)さん。南陀楼さんは、ライターで不忍ブックストリートの代表もされています。
8月後半に取材を受け、それが『新文化』にまとめられました。
「出版通じ日韓の橋渡し25年」のキャッチコピー。たいへんにうれしく思います。
さあ、ひとまずあと5年がんばりましょう。

『京都新聞』に寄稿いたしました。 

『京都新聞』に寄稿いたしました。
愛しの京都新聞よ、ありがとう!

『京都新聞』8月13日(金曜日)付にクレイン代表・文弘樹が寄稿いたしました。
「ソフィア 京都新聞文化会議」シリーズの775回目です。
タイトルは「在日の父と私、京に連なって」
その文章をここに掲載させていただきます。

京都の夏の思い出として、少年野球のことについて触れていますが、今回の文章の主眼は、父親のことを書き残すことでした。
ものこごろ付いて以来、ほんとに恐かった父であり、ときに恨んだこともありましたが、そんな父でも、多くの思い出を私には残してくれました。また、彼自身も「京都」という憧れの地で、さまざまなことを経験してきたはずです。幸も不幸も、愛も憎も。
その一端をどんな形であれ、書き残したかったのです。それが実現できたことに、幸せを感じています。

今回の執筆依頼は、拙著『こんな本をつくってきた』を読まれた京都新聞の内田孝記者からのものでした。
内田さん、ご依頼いただきありがとうございました。
おかげさまで、この夏、たいへんよい思い出ができました。あらためてお礼申し上げます。

大学生時代には、原付バイクにまたがって、何度も本社を尋ねては、日韓連帯の政治・文化イベント開催の紙面での紹介をお願いしていました。
わが愛しの京都新聞よ、永遠なれ!

『東京新聞』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。 

『東京新聞』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。
差別を考えるための本に推薦されました。

2021年6月7日の『東京新聞』で小社刊『在日朝鮮人とハンセン病』(金貴粉著)が紹介されました。
紹介者は作家の深沢潮(うしお)さん。深沢さんおすすめの「差別を考える6冊」の中の1冊として取り上げていただきました。
ここにその記事を掲載いたします。

深沢潮さんは、近年、アンチヘイト、反差別、ジェンダー平等に向けた発言、発表、発信を続けてこられています。
私自身は彼女のデビュー作『ハンサラン 愛する人びと』を読み、そのストーリーテラーとしての才能を高く評価しています。
それに加えて在日総合誌『抗路』6号に「コリアンと出会う」というエッセイをご寄稿いただいております。
その深沢さんに推薦されたのですから、とてもうれしい出来事でした。

この記事で紹介なさっておられる『緑と赤』『ひとかどの父へ』も含め、彼女の小説を時間をとって、ゆっくり読ませていただこうと思います。

文弘樹『こんな本をつくってきた』が紙面で紹介されました(2)。 

文弘樹『こんな本をつくってきた』が紙面で紹介されました(2)。
『毎日新聞』に飛び火しました。

2021年5月8日付『毎日新聞』の読書面で『こんな本をつくってきた』が紹介されました。
ここに紙面を掲載させていただきます。
また紙面のデータは → こちら(有料記事ですので、途中までです)。

評者は(壱)氏。社内の学芸部の記者の方のはずです。どうもありがとうございます。
「名著ぞろいなのに驚く」とおほめのことば。そのことばに恥じぬよう、もう少しがんばっていきます。
新刊の準備もコツコツとしておりますので、小社刊行物の情報については、いましばらくお待ちください。
それまでは、拙著のご紹介が続くはずです、なんちゃって(大笑い)。

文弘樹『こんな本をつくってきた』が紙面で紹介されました。 

文弘樹『こんな本をつくってきた』が紙面で紹介されました。
『山形新聞』からスタートです。

クレイン代表・文弘樹『こんな本をつくってきた』が新聞で紹介されました。
『山形新聞』(2021年5月3日)の紙面を掲載させていただきます。
共同通信の配信記事ですので、今後、いくつかの地方紙にも掲載されるものと思われます。
思いますが、掲載されないかもしれません。それだけはわかりません(笑)。
もしも、皆様お住まいの地元紙に掲載されましたら、ご覧いただければ幸いです。

クレイン代表・文弘樹の本が刊行されました。 

クレイン代表・文弘樹の本が刊行されました。
クレイン25年を振り返る本が出ました。

クレイン代表・文弘樹(ムン・ホンス)の本が、編集グループsureから刊行されました。作家の黒川創さんを相手に語ったインタビュー書籍です。
タイトルは『こんな本をつくってきた 図書出版クレインと私』。かわいい表紙のわりには、このタイトル仰々しいですかね(笑)。
いえいえ、たとえそうであったとしても、それ以外のタイトルは考えつきようがありません。なにしろ、このインタビューは、クレインで刊行した書籍についてだけでなく、一人の在日朝鮮人三世としての私自身の人生を含めて語り尽くしていますから。
そんな私の語りに対して、黒川さんは、聞き手に徹して、ときに鋭い質問を浴びせてくれました。感謝いたします。

ともかく、インタビューは楽しい時間でした。自らの時間を振り返ることができ、たいへん嬉しい機会でした。
編集グループsureの本は、直接販売だけです。サイトから購入できます。みなさん、ぜひ手に取ってみてください。

『社会文学』で『抗路7号』が紹介されました。 

『社会文学』で『抗路7号』が紹介されました。
日本人に読んで欲しい。

『社会文学』(日本社会文学会=発行・不二出版=発売)の第53号(2021年3月1日発行)の「新刊紹介」で『抗路7号』が紹介されました。ここに紹介文を掲載させていただきます。紹介者は奥田浩司氏。「ぜひ、日本人に手に取っていただきたい一冊である」との締めのお言葉、ありがとうございました。そうなんです。なんとしても日本人に読んでもらいたいと思い、編集・制作している当方の気持ちを代弁していただいたようで、うれしさに堪えません。

この紹介には、今号の編集委員長である竹内栄美子さんのご尽力もあってのことと思われます。そのことにつきましても、あらためとお礼申し上げます。
この『抗路7号』は、先月3月14日に「第3回むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」の優秀賞をいただいたところです。すでに『抗路8号』も刊行されておりますが、この7号もまだまだ在庫がございます。どうぞご購入いただければ幸いです。

雑誌『pen』でインタビューを受けました。 

雑誌『pen』でインタビューを受けました。
佐藤泰志はいなくても、『佐藤泰志作品集』はある

雑誌『pen』2021年4月15日号で、『佐藤泰志作品集』についてインタビューを受けました。
当号の特集は「北海道を、極める」ということで、函館出身の佐藤泰志についても取り上げられており、それに関連しての私へのインタビューでした。あらためてその箇所の誌面をご紹介させていただきます。
現在、販売中ですが、この部分だけですので、お許しいただけるものと思います。

この「佐藤泰志」ミニ特集には、私のほかに、その映画化にこれまでご尽力されてきた、函館市民映画館「シネマアイリス」の菅原和博さんも登場されています。なにしろ、今秋には五作目の映画「草の響き」の公開が控えています。現在、プロデューサーとして菅原さんはご多用のことでしょう。どうぞ無事に映画が完成しますことをお祈りしております。そして楽しみにしております。

ところで、『佐藤泰志作品集』は、現在、十分な在庫がございます。どうぞ、未読の皆様、お読みいただければと思います。残念ながら、「草の響き」は収録されておりませんが、「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」「きみの鳥はうたえる」の映画化三作の原作を収録しています。

それでは、皆様、作品集を通してお会いいたしましょう。

『抗路7号』「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」優秀賞受賞 

『抗路7号』「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」優秀賞受賞
うれしい賞をいただきました。

在日総合誌『抗路』の7号(特集「越境する『在日』)が、第3回「むのたけじ地域・民衆ジャーナリズム賞」の優秀賞を受賞しました。うれしいです。
ご連絡いただいた当初は、この賞は大賞だけだと勘違いしておりまして、いやー惜しかった、とついつい呟いてしまい、たいへんに失礼いたしました。
優秀賞で、おおいに素晴らしいではないですか。
これを励みに、さあ10号まで行きましょう。

ちなみに、むのたけじさんは、2016年に101歳の生涯を閉じられた、反戦・平和を訴え続けたジャーナリスです。
そんな方にちなんだ賞を受賞でき、ことのほか感慨深いものがあります。

選考委員の皆様ありがとうございました。
また、『抗路』編集委員・筆者・登場者の皆様、おめでとうございます。
今後ともどうぞよろしくご尽力のほどをお願いいたします。



雑誌『女も男も』で『かいきせんにのって』が紹介されました。 

雑誌『女も男も』で『かいきせんにのって』が紹介されました。
今こそ届けたいエール

雑誌『女も男も』No.136(2020年秋・冬号、労働教育センター刊)で、石毛良子著『かいきせんにのって』が紹介されました。
紹介者はライター・編集者の松田容子さんです。
コロナ禍の現在状況に引き寄せた、気持ちのこもった紹介文を掲載させていただきます。ぜひご覧になってみてください。
本書『かいきせんにのって』は、子どもたちとの触れ合いを通して成長した、一人の女性の物語(お話)でもあります。
どうぞ、心打つ物語を手に取りお読みいただきたく思います。

2021年が始まりました。 

2021年が始まりました。
新年のスタートです。

本日、1月4日より、2021年の業務を開始いたしました。
どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。
皆様、小社刊行物をお見かけになることがございましたら、ぜひお手にとってください。

若者達が気持ちよく生きることのできる社会を作るために、大人の一人として、いましばらく頑張ります。

2020年もありがとうございました。 

2020年もありがとうございました。
皆様、よいお年をお迎えください。

12月28日の業務をもちまして、今年のクレインの営業を終了させていただきます。
皆様、今年もありがとうございました。
来年2021年は1月4日より営業いたします。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

今年は、刊行書籍が3点と増刷が1点の都合4点の出版となりました。
そのほかに、3月には作家の黒川創さんと「古書ほうろう」にてトークショーを行いました。
また、12月12日からは、神奈川近代文学館において、『生誕100年 金達寿(キム・ダルス)展』が開催されることになり、2021年の3月までの会期となっております。

新年も、いつもとかわることなく、地道な出版活動を行ってまいります。どうぞご期待ください。
まず、3月には在日総合誌『抗路』8号の刊行が控えております。
そのほか、いくつかの企画が進んでおりますので、詳細が決まりましたら、あらためてご報告させていただきます。

それでは、皆様、よいお年をお迎えください。

【追伸】
新年の年賀状でのご挨拶は、遠慮させていただきます。
どうぞ、その旨、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

『生誕100年 金達寿展』がいよいよ始まります。 

『生誕100年 金達寿展』がいよいよ始まります。
トンデモ言説をぶっ潰せ!

ついに『生誕100年 金達寿展』が神奈川近代文学館で12月12日から始まります(~2021年3月14日まで)。
依然として続くコロナ感染拡大の状況下ですが、ぜひ、みなさん足を運んでみてください。

また、会期は来年の3月までありますので、お時間がおありの方は、金達寿の小説作品や『日本の中の朝鮮文化』シリーズの1冊でよいので、どうぞ、お読みになっていただければうれしく思います。
その上で、あらためて会場にまで足をのばしていただければ、当展示会へのご理解がよりいっそう深まるものと思います。

なにしろ、またぞろ、ニッポン大好きだいすきの無思考輩たちが、金達寿の作品を読みもせず、トンデモ言説をSNS上でまき散らしていますから。ほんとに奴らは、自分の頭で考えないわ。

トンデモ言説というのは、たとえば、①日本の古代文化はすべて朝鮮半島から伝えられたと主張している、とか、②「渡来人」という用語を広めて「帰化人」という言葉を無くすように運動した、とか、といった言説のことです。

おいおい、そんなことを金達寿が、いつ言って、どこに書いて、だれに話したか、言ってみろっつーの。

と、こう書いていてむかついて仕方がないので、これで終わりますが、朝鮮半島と日本列島の歴史的な結びつきを通して、朝鮮人と日本人の関係を人間的なものにしようと生涯を尽くした金達寿の知的活動の一端を垣間見させてくれる『生誕100年 金達寿展』にぜひ、足をお運びください。

※追伸
現在、私事ですが、金達寿作品「太白山脈」(『金達寿小説全集7』所収)を読んでいます。
戦後の朝鮮半島南北分断過程で起こった韓国・全羅南道の智異山での反米パルチザン闘争のことに関心があり、その延長線上での読書です。その関心のもとは私の親族がそのパルチザン闘争で殺害されているからです。祖父がその話をしてくれたことがあります。それゆえかどうか、祖父は生涯反米主義者でした。だから、力道山が好きで好きで、そしてその弟子のアントニオ猪木も好きで好きで、地元のスーパーの駐車場を会場にした新日本プロレスの興業も家族で見に行きました。

これから、このテーマについての書籍を少しずつ読んでいく予定にしています。

『ふぇみん』2020年11月5日号の広告 

『ふぇみん』2020年11月5日号の広告
しつこく、あくまでも、しつこく、どこまでも、しつこく

2020年11月5日号の『ふぇみん』の広告を掲載いたします。
しつこく、しつこく、しつこく、『かいきせんにのって』を出稿いたしました。
なにしろ、女性のための新聞・ふぇみんの広告ですからね。
著者の石毛良子さんは、本書で、子どもたちとの思い出を綴っておられますが、それはあくまでお話として。
回帰船保育所に関わることになる直接のきっかけは、自らが女性として、これからどう生きるか。そのことを自らが摑むことが目的でしたから。
ですから、本書のサブタイトルを「回帰船保育所とわたし」にしたわけです。
どうぞ、本書に収められている28の物語(お話)の背後に漂う著者自身の存在を感じ取ってください。

余談ですが、『ふぇみん』の同号は、ALS(筋萎縮性側索硬化症)患者が自死のために雇った幇助者が逮捕された事件から、一年を経て、その嘱託殺人事件を振り返る特集を組んでいますが、なんとそこにALS当事者として、パフォーマーのイトー・ターリさんが寄稿されていました。

ターリさんは、本書の著者・石毛良子さんのかつての同僚です。そうです。ターリさんもまたひととき「回帰船保育所」の保育者だったんです。私の長男も長女も回帰船保育所に通っていたのですが、ターリさんが保育所に入ってときにちょうど私の長男も入所し、その保育を担当していただきました。かなり手こずったそうです(笑)。ターリさん、その節はどうもありがとうございました。
回帰船保育所は保育者からしてユニークでしょ。なにしろ、ターリさんは当時、そして今もですかね。日本よりも世界で有名なパフォーマーだったんですよ。たしか、回帰船に保育者として入る直前にポーランド公演を終えられていたんですから。

ターリさん、この病気は難病で回復という言葉は不適切だと思いますので申し上げませんが、日々を、ともかくゆっくり過ごされてください。
そして、しつこく、しつこく、しつこく、生き抜いていきましょう。
ひとまず、そう申し上げておきます。

『東京新聞』10月19日の広告 

『東京新聞』10月19日の広告
なんとかして知ってもらわないといけません。

2020年10月19日(月曜日)の『東京新聞』の広告を掲載いたします。
『かいきせんにのって 回帰船保育所とわたし』と『金達寿とその時代』『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』の3本。
なんとか『かいきせんにのって』を少しでも多くの人に知って欲しいということと、神奈川近代文学館で12月に開催される「生誕100年 金達寿展」の宣伝も兼ねて、この3本となりました。
届け。

ちなみに『かいきせんにのって』はAmazonのKindle版もアップしておりますので、電子版をご希望の方はぜひ、ダウンロードしてみてください。

Amazon→Kindle版

『生誕100年 金達寿展』が開催されます。 

『生誕100年 金達寿展』が開催されます。
ようやくの開催です。実現しました。

2020年12月12日~2021年3月14日にかけて、神奈川近代文学館で、「生誕100年 金達寿展」が開催されることとなりました。
生誕100年の年の最後の最後に実現した企画展です。ご尽力いただいたみなさん、どうもありがとうございます。
そして、みなさん、ぜひ足をお運びください。
日本人と朝鮮人の相互理解と相互尊重と相互敬意の実現のために生涯を尽くした、ある在日朝鮮人知識人の軌跡をどうぞご堪能ください。

また、会期中のイベントとしては、以下のものがございます。このイベントへのご参加もよろしくお願いいたします。

①金達寿展記念講演会「いま、新しく読む金達寿」
3月7日(日)14時~ 講師 作家・黒川創

②金達寿展記念上映会「神々の履歴書」(監督 前田憲二)
2月20日(土)13時30分~

※①②とも要チケット購入。詳しくは神奈川近代文学館ホームページへ

お出かけの前に、以下の小社刊行書籍をお読みただければ、この展覧会へのご理解がよりいっそう深まると思います。ぜひ、この機会にお求めいただけましたら幸いです。



『週刊読書人』9月4日号の『抗路7号』紹介記事 

『週刊読書人』9月4日号の『抗路7号』紹介記事
こういう媒体での紹介、待ってました!

『週刊読書人』2020年9月4日号での『抗路7号』の紹介記事を掲載させていただきます。
そうなんです。こうした媒体での紹介を、首を長くして待っておりました。
韓国事情や日韓関係を専門的に扱う新聞紙面での紹介は、たいへんありがたいのですが、読者層は決まっていますので、拡がりを期待することはなかなかできません。そういった意味で、書評紙という媒体に紹介いただくことで、潜在的な読者層とはいえない方々にも注目してもらうことができますので、今回の紹介はとてもうれしいことでした。そのうえ、弊社の電話番号まで載せていただきました。
ご担当していただきましたTさん、どうもありがとうございました。
今回に限らず、今後とも紹介したいと思っていただけるような内容の『抗路』の刊行を目指しますので、どうぞよろしくお願いいたします。
おっと、その前に次号の刊行の目途が立つや否や、それが問題だ。
とはいえ、10号まであと3号。ここで終わるわけにはまいりません。

『京都新聞』8月28日の広告 

『京都新聞』8月28日の広告
まだまだ『抗路』でいきますよ。あとは「トンデモ」言説を粉砕するために

2020年8月28日『京都新聞』の広告を掲載させていただきます。
今回は『抗路7号』と『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』の2本。
まあ、新刊がないので、これでやるしかありませんが(笑)。

なにしろ、『抗路』の存在を認知してもらう努力がまだまだ足りませんので、せめて、広告だけでもと思い、再度、わが思い出の『京都新聞』に出稿しました。
もう1本は、今年、生誕百年の金達寿(キム・ダルス)の伝記『金達寿伝』。年末から神奈川近代文学館で「生誕100年 金達寿展」が始まりますので、その景気つげです。なに、少しも景気づけになってないじゃないか、ですって。それはすんません。

あと、金達寿の名前を、折につけ、現在の日本社会に表出(難しい言葉でしたね。でもたまには使わせてくださいね。そのような言葉も)させたいからです。
というのも、金達寿をなんでもかんでも日本の古代文化を朝鮮に結びつけている元凶のように扱う言説が、その筋で見受けられますので、それへの否定の意味をこめて掲載しました。これからも金達寿という名を機会を見てどんどん表出していきますので、みなさん、楽しみにしておいてください。あとは、財政問題が解決することを祈るばかりですが。

いずれにしろ、わたしから言わせれば、上記のような金達寿評価こそ、「トンデモ」言説以外のなにものでもありません。
ナショナリズムの一変種たる「ニッポン大好きなの」気分だけで、「トンデモ」言説をまき散らしている者どもよ、金達寿の『日本の中の朝鮮文化』(全12巻)の1冊でよいので、まず読んでから、自分自身の頭で考えよ。

『社会文学』第52号での『金達寿伝』書評 

『社会文学』第52号での『金達寿伝』書評
「労作」とは、うれしいお言葉

『社会文学』第52号(日本社会文学会、2020年8月1日発行)で、『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』が書評に取り上げられましたので、その文章の一部を掲載させていただきます。評者は呉世宗(オ・セジョン)氏。
氏は現在、琉球大学で教鞭を執っておられます。また、昨年『沖縄と朝鮮のはざまで』(明石書店、2019年刊行)を刊行されました。本書は、沖縄戦以降の沖縄での朝鮮人政策と認識を、史料によって丁寧に跡付けた大変貴重な論考です。私も興奮しながら読ませていただきました。
その呉さんに「労作」と評価され、発行者としてうれしいかぎりです。

『京都新聞』7月27日の『抗路7号』広告 

『京都新聞』7月27日の『抗路7号』広告
タテ・バージョン、ハングル表記入り

『京都新聞』の2020年7月27日の広告を掲載させていただきます。
『週刊読書人』の広告から10日後に京都新聞、そうです、「わが青春の京都新聞」に『抗路7号』の広告を出稿いたしました。
なにしろ、京都は『抗路』編集委員の中心メンバーである尹健次さんのホームグラウンドですから、そのこともあっての『京都新聞』への広告です。今回は、本書の執筆・登場者全員のお名前を掲載させていただいております。

それになんといっても、前回の『週刊読書人』広告のご案内で、「在日」というキャッチフレーズをドンドン露出させていく、と申し上げたでしょ。
極く小さくても約束は守る出版社です。


『週刊読書人』7月17日『抗路7号』広告 

『週刊読書人』7月17日『抗路7号』広告
ヨコ・バージョン

『週刊読書人』の2020年7月17日の広告を掲載させていただきます。
この広告は、その大多数の方がご存じないであろう、『週刊読書人』の読者に向けて、在日総合誌『抗路』のことを、ひとりでも多くの方に知っていただきたい、との思いで出稿いたしました。

さて、どのような効果があったのか、その詳細についてはわかりかねますが、この思いだけは、幾人かの方々に届いているはずです。
なにしろ、刊行しました、よかったですね、で終わらせたくありませんからね。とくにこんなご時世ですから、「在日」というキャッチフレーズをドンドン露出させなければいけませんものね。

『婦人之友』での『在日朝鮮人とハンセン病』書評記事 

『婦人之友』での『在日朝鮮人とハンセン病』書評記事
もっとも心動かされた作品の一つだ

とお書きいただきました。

『婦人之友』2020年7月号の書評欄「BOOK」で、批評家・随筆家の若松英輔さんに『在日朝鮮人とハンセン病』(金貴粉著)を書評いただきました。青山ゆみこさんの『ほんのちょっと当事者』(ミシマ社刊)といっしょに、「あなたの隣に」というタイトルでの紹介です。
すでに次号8月号が刊行されていますので、その内容をここに掲載させていただきます。じっくりお読み下さい。
若松さんどうもありがとうございました。

じつは、現在、貴著『霧の彼方 須賀敦子』を読んでおります。考古学者の森浩一さんと、須賀敦子さんは、従兄弟関係だったんですね。
森浩一さんに学んだ者としては、まあ、どうでもよいことですが、個人的に感慨深いものがありました。
それでは、次回の機会が生まれることを願って、地道に出版活動を続けてまいります。

若松さん、その時までどうぞお元気で。

『週刊 読書人』での『金達寿伝』の書評 

『週刊 読書人』での『金達寿伝』の書評
ようやく書評が出ました。

『週刊 読書人』での『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』の書評を掲載させていただきます。
評者は竹内栄美子さん。日本近代文学の研究者、特に中野重治の研究で知られています。また、現在、明治大学の文学部で教えられています。
「戦後日本の朝鮮問題を知る本格的評伝」との見出しのもと、本書を高く評価していただきました。
ぜひ、ご覧になってみてください。

『東京新聞』2020年5月14日の広告です。 

『東京新聞』2020年5月14日の広告です。
キャッチコピーを新しくしました。

『東京新聞』5月14日のサンヤツ広告を掲載いたします。
今回はキャッチコピーを変更いたしました。
題して「隣人も、この国にいる」。
次回はどのようなコピーとなりますか。
楽しみに考えますので、どうかお待ちいただければと思います。

『ふぇみん』2020年5月5日の広告です。 

『ふぇみん』2020年5月5日の広告です。
東京都知事、アサーティブでお願いします。

『ふぇみん』2020年5月5日の広告を掲載いたします。
ひさしぶりにアサーティブコミュニケーションについての書籍を紹介しました。
現在のコロナウイルス感染拡大予防のための行動自粛によって、「Stay Home」って言うんですか、家庭にいるように強調している現東京都知事のもとで、自宅内でのコミュニケーション(夫婦・親子・兄弟姉妹間etc)を期せずして強いられることになるからでしょうか、この2冊は近頃の売れ筋書籍です。本書で、少しでも、ご自身にとって気持ちがよく、対話の相手にもイヤな思いをさせないコミュニケーションのあり方を受け取っていただければ幸いです。
ところで、「ロック・ダウン」とか上記の「Stay Home」とか、オリンピックの延期が決まった途端にメディアに顔を出し続けている現知事にこそ、この2冊の書籍を読んでもらいたいものです。
そうだ。送ればいいんだな。なぜ今まで気づかなかったんだろう。
あと2カ月で東京都知事選挙が始まってしまうじゃないか。はやくはやく。

『京都新聞』2020年4月11日の広告です。 

『京都新聞』2020年4月11日の広告です。
わが青春の『京都新聞』

『京都新聞』4月11日のサンヤツ広告を掲載いたします。久し振りの京都新聞での広告掲載となります。
というのも、新刊『なぜ朝鮮半島「核」危機は繰り返されてきたのか』の著者・崔正勲氏は、現在、京都にある立命館大学の教員ですので、教鞭を執る地元・京都で、まず告知をしたいと考えたからです。実際のところどうだったのかはわかりませんが、幾人かの人たちの目にとめていただけたことでしょう、と期待をこめて申し上げておきましょう。
と同時に、金達寿も中心的に関わった雑誌『日本のなかの朝鮮文化』も発行所は京都の「日本のなかの朝鮮文化社」でしたので、『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』も併せて掲載させていただきました。この雑誌が刊行されて、今年(2020年)で51年になります。もうすでに半世紀をこえています。この書名もまた幾人かの人たちの目にとまっていたなら、こんなにうれしいことはありません。
なお、キャッチコピーは前回の『東京新聞』と同様、「隣人を思い、自国を知る」といたしました。さあ、つぎは何にしましょうか。
では、次回の『京都新聞』への広告出稿を楽しみにしておきます。

『ふぇみん』で『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』が紹介されました。 

『ふぇみん』で『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』が紹介されました。
その活動の軌跡を振り返ることは、現在必要なはずです。

『ふぇみん』2020年4月5日(No.3249)号で『日本のなかの朝鮮 金達寿伝』が書評されましたので、その内容を掲載させていただきます。

金鶴泳翻訳記の連載が始まりました。 

金鶴泳翻訳記の連載が始まりました。
金鶴泳作品のフランス語翻訳が進んでいます。

ベルギーのルーヴェン大学の文学部准教授で日本語学科長のアドリアン・カルボネ氏の「あるこーるらんぷ 金鶴泳翻訳記」の連載が始まりました(2019年10月2日から)。連載紙は『統一日報』です。現在までに連載回数は6回を数えています(2020年4月1日)。ここでは初回の文章を掲載させていただきます。追って、2回目以降の文章も掲載するようにいたします。

カルボネ氏とは、氏が東京に来られる折にお会いし、生前の金鶴泳氏と親しかった方々をご紹介したことがあります。2016年の8月のことでした。とても暑かったのを覚えています。金鶴泳作品の翻訳に取り組むうえで参考にしたいとの要望でした。現在、どの程度翻訳が進んでいるのかは存じ上げませんが、まず「あるこーるらんぷ」から進められているようです。ちなみにフランス語への翻訳です。完成が待ち遠しいばかりです。

カルボネさん、またお会いしましょう。お互いの居住地のコロナウイルスの感染終息後になりますが、さて、いつになりますかね。それまでどうぞお元気で。

雑誌『みすず』の読書アンケートで『在日朝鮮人とハンセン病』が取り上げられました。 

雑誌『みすず』の読書アンケートで『在日朝鮮人とハンセン病』が取り上げられました。
ひさしぶりに読書アンケートに取り上げていただきました。

雑誌『みすず』(no.689、2020年1・2月合併号)の2019年読書アンケートで、日本近現代史研究者の小沢節子(こざわ・せつこ)さんが、小社刊『在日朝鮮人とハンセン病』を取り上げてくださいました。
この特集は、各分野の識者が、2019年中に読んだ書物のうち、とくに興味を感じたものを5点以内で挙げたものです。
当該評を掲載させていただきます。
ちなみに、この『みすず』の読書アンケートに小社刊行物が取り上げられたのは、小倉紀蔵さんによる『金鶴泳作品集』全2巻以来のはずです。次回また取り上げられるようにコツコツと頑張ってまいります。

『戦後日韓関係』の韓国語版が刊行されました。 

『戦後日韓関係』の韓国語版が刊行されました。
4冊目の韓国での翻訳出版

『戦後日韓関係 国交正常化交渉をめぐって』(吉澤文寿著)の韓国語版が、昨年末(2019年12月27日)に刊行されました。出版社は一潮閣。とても丁寧な造りで、重厚感のある本に仕上がっています。
小社の刊行物が韓国で翻訳出版されたのは、『日韓交渉 請求権問題の研究』(太田修著)、『ナショナル・アイデンティティとジェンダー 漱石・文学・近代』(朴裕河著)、『対話のために 「帝国の慰安婦」という問いをひらく』(浅野豊美・小倉紀蔵・西成彦編著)、に次いで4冊目となります。韓国の書店にいつまで置かれるのかわかりませんが、多くの人びとに手に取っていただくことができれば、原著の発行者として、うれしいかぎりです。

2020年が始まりました。 

本年もなにとぞよろしくお願いいたします。

2020年1月6日月曜日。本年の業務を開始いたしました。
前半期は、既刊書籍の電子化に取り組みます。
通年を通しては、地道にコツコツと出版活動をおこなっていきます。
みなさま、本年もなにとぞよろしくお願いいたします。

2019年もありがとうございました。 

2019年も皆さまありがとうございました。
2020年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。
新年の業務開始は1月6日からです。

『東京新聞』2019年12月16日の広告です。 

『東京新聞』2019年12月16日の広告です。
タイトルだけで勝負できる本を出したい

『東京新聞』12月16日のサンヤツ広告を掲載いたします。2019年最後の新聞広告となります。在日総合誌『抗路』の存在を知ってもらいたいということを主眼に、今年を振り返る意味で広告を出稿いたしました。今回はタイトルを強調しました。中身はタイトルを見ればわかってもらえるだろう、説明不要と考えたからです。書体はニューロダンBを使いました。
そしてなんと驚いたことに、複数の方から新聞広告を見ての連絡をいただきました。こんなこと久し振りです。北海道新聞に『佐藤泰志作品集』の刊行の広告が掲載されたときには、電話が鳴りっぱなしで、てんやわんやの記憶がありますが、近年では稀なことです。よほど気にしてもらったようです。まあ、複数といっても片手で足りる数字ですが(大笑)。
すべてが、「そんなラインナップでよくやってるね」との、励ましとも、呆れとも取れる発言を含んでおりましたが、はい、なんとかやっております。そのなかのお一人は、広告に入れたキャッチコピー『隣人を思い、自国を知る』をいたく気に入ってくださり、お褒めのお言葉を頂戴することになりました。考えた甲斐があったというものです。
ぜひ、みなさん、電話までしていただいたんですから、どうかご購入ください。たっぷり在庫はございます。やはり、たまには新聞広告を出さないといけませんね。
さて、来年はどのような広告が出せるのか。私自身、楽しみにしています。タイトルだけで勝負できる本を出したい。

お笑いコンビ「ハリセンボン」のはるかさん、ありがとうございます。 

お笑いコンビ「ハリセンボン」のはるかさん、ありがとうございます。
お笑い芸人さんにはパク・ミンギュ作品は受けるのかも

お笑いコンビ「ハリセンボン」の箕輪はるかさんに、『女性自身』2019年11月12日号の書評エッセイ欄で、パクミンギュ著(ヒョン・ジェフン、斎藤真理子訳)『カステラ』を取り上げていただきました。どうもありがとうございます。聞くところによると箕輪はるかさんは、かなりの読書家ということです。そんなはるかさんに作品を取り上げてもらえるなんて、著者のパク・ミンギュ作家もさぞ喜んでいることでしょう。「ハリセンボン」のことを知っている可能性はゼロではありませんものね(笑い)。では、ここにその記事を掲載いたします。噂によると箕輪はるかさんは、吉祥寺にお住まいとのこと。いつか、偶然、万が一、突然、事務所の近くでお会いすることがあれば、丁寧にお礼を申し上げておきます。

「韓国文学 いま日本で熱い」記事紹介 

「韓国文学 いま日本で熱い」記事紹介
いまこそ、もっと熱くなれ

『朝日新聞』2019年9月11日(夕刊)の記事「韓国文学 いま日本で熱い」を掲載いたします。
お願いだ、「文学よ政治を救っておくれ」と訴え、『カステラ』を刊行して、はや5年半が過ぎようとしています。
刊行時に念願しておりました状況が生まれつつあるようです。嬉しいというかなんというか(にが笑い)。
なにはともあれ、日韓文学の相互翻訳状況が一方的であったこと自体が異常なことでしたから、良い方向にむかっているようです。
これからも韓国文学はどんどん翻訳されて、新たなファンを獲得していくことでしょう。
そのためにも斎藤真理子さん、身を粉にして働いて下さい(応援)。

『朝日新聞』の「ひと」欄で金貴粉さんが紹介されました。 

『朝日新聞』の「ひと」欄で金貴粉さんが紹介されました。
ついに「ひと」欄にも

2019年9月4日(水曜日)の『朝日新聞』「ひと」欄で、『在日朝鮮人とハンセン病』の著者・金貴粉さんが紹介されました。記事は桜井泉さんによります。とてもコンパクトにまとまったよい紹介記事でした。ここに掲載させていただきます。
無知による新たな差別を生まないために歴史の真実を伝えたい」。
まさにそのとおりです。

『京都新聞』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。 

『京都新聞』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。
わが青春の京都新聞

『京都新聞』7月14日の読書面で、『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。その書評記事を紹介させていただきます。この記事は、「共同通信」の配信記事ですので、『京都新聞』独自の書評ではありませんが、事実、7月21日の『信濃毎日新聞』にも同記事が紹介されています。配信とはいえ、私が生まれ育ち青春時代を過ごした京都では、知らない人がいない『京都新聞』に紹介されたことが、ことのほか嬉しいのです。わが青春の京都新聞よありがとう。

『ふぇみん』7月5日で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。 

『ふぇみん』7月5日で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。
胸が熱くなりました

『ふぇみん』(つながる ひろがる フェミ・ジャーナル)2019年7月5日(3225号)で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。
紹介文の執筆は「(ぱ)」という署名だけですので、編集部の方なのか外部に委託された方なのかはわかりません。
ただ、本書をしっかりとお読みいただいたであろうことは、その紹介文からわかります。これまで、本書著者の金貴粉さんの紹介記事は別として、本書の書評文としては、いちばんココロに届く文章でした。「知らなければいけない史実が詰まった本書」なんて、とてもすばらしい褒め言葉でしょう。どうもありがとうございます。ちなみに、金貴粉さん自身が『ふぇみん』の2018年7月15日に登場されていますので、それからほぼ一年後に、その著書が紹介されたことになります。

『メディア展望』2019年7月号で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。 

『メディア展望』2019年7月号で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。
ジャーナリストもまいった!

『メディア展望』2019年7月号(No691)で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。評者は阪堂博之氏。氏は現在、共同通信社放送報道局委員をされておられます。長い肩書きですが、実際の業務はどのようなことをされているのかは存じ上げません。「御主、何者ぞ」。そして、「『メディア展望』とは何者ぞ」。毎月1回の発行で今号が691号ですから、それはそれはたいへんに歴史ある雑誌に違いありません。ちなみに発行元は、公益財団法人 新聞通信調査会です。なな、何なのだそれは? まあ、そんなことはどうでもいいじゃないですか。
阪堂さんは、以下の言葉で本書の紹介を締めくくっておられます。「知られざる事実を掘り起こし、記録し、後世に伝える。本来、われわれジャーナリストがなすべき仕事を著者は成し遂げた。」と。過分なお褒めの言葉どうもありがとうございます。著者の金貴粉さんも、さぞ、喜ばれることでしょう。なにしろ、現役のジャーナリストが白旗を揚げているのですから。「まいった。」と。
阪堂博之さん、力のこもった書評をどうもありがとうございました。

『熊本日日新聞』6月28日の広告です。 

『熊本日日新聞』6月28日の広告です。
「ハンセン病家族訴訟」勝訴!

『熊本日日新聞』6月28日のサンヤツ広告を掲載いたします。6月28日当日は、「ハンセン病家族訴訟」の判決日ということで、「ハンセン病家族のことも忘れない」とキャッチコピーを最後に入れました。本当は、「ハンセン病家族訴訟 勝訴へ!」と入れていたのですが、熊本日日新聞社の審査に通りませんでした。判決が出る前にそのコピーはまずかったようです。残念。さて、判決は原告の「勝訴」となりました。おめでとうございます。しかし20名の原告には損害賠償が認められず、「全面勝訴」とはなりませんでした。その20名の方は、控訴の手続に入られました。これからもこの裁判から目を離すことはできません。また、何と言っても国が控訴を断念するまでは気が抜けない状態です。いずれにしても、今後とも注視し続けなければなりません。

『熊本日日新聞』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。 

『熊本日日新聞』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。
「縁」が取り持つ紹介文

『熊本日日新聞』2019年6月2日付け「読書面」で『在日朝鮮人とハンセン病』が取り上げられました。評者は西成彦さん。かつて熊本大学の教員をされていたこともあり、熊本とは縁がおありです。また、西さんは、弊社刊『対話のために 「帝国の慰安婦」という問いをひらく』の編著者でもあり、弊社とも縁があります。その西さんが、熊本とハンセン病の縁のこと(熊本で生まれたハンセン病に関する個性的な仕事)にも触れながら、評していただきました。なにしろ、熊本には、最大のハンセン病療養施設「菊池恵楓園」があり、また、1998年のハンセン病国賠訴訟を起こした第一次原告団のメンバーの4名が恵楓園の入所者さんでしたから。
つまり、今回の書評は、「縁」が取り持った紹介文ということです。ともかくお読みいただければよいのですが、ハンセン病国賠訴訟の原告団事務局長をされていた国本衛さんが、李衛という本名を持つ在日朝鮮人であったことをこれっぽっちもご存知なかったことにも触れ、在日朝鮮人ハンセン病患者が、日本においていかに複合的な差別状況に置かれてきたのか、についてあらためて想起させています。しかし、本書は、その暗部だけを取り上げているのではなく、患者・回復者さんの人間性尊厳の営みについても触れていることを、肯定的に評価していただいています(金夏日さんの点字・金潤任さんの陶芸etc)。西さん、このたびはどうもありがとうございました。
さて、6月28日には、ハンセン病家族訴訟の判決が言い渡されます。原告団の勝訴を祈念しています。

『日本経済新聞』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。 

『日本経済新聞』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。
ひさしぶりの『日経』での紹介

『日本経済新聞』の2019年5月25日付「読書欄」で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。その紹介文で「入所者の間では同じ病気を患った境遇同士、出自を超えた連帯を示すエピソードが随所に見られる」と触れていただいています。よくぞ言ってくれました。そうなんです。日本人と在日朝鮮人の患者・回復者は反目・敵対していただけではないんですよ。誤解のなきように。
日本経済新聞で弊社書籍が取り上げられたのは、佐藤泰志ブームやその関連イベントのことを除くと、2007年の文京洙著『在日朝鮮人問題の起源』以来のことになります。偶然にも、両書とも、タイトルに「在日朝鮮人」が含まれています。ただ、今回と、12年前では、その言葉が醸し出す意味が変わったと思います。この「在日朝鮮人」という言葉は年々、暴力的な響きを帯びるようになってきました。ここ日本社会のあり方との関係でのことです。正直言いますよ、そのことは残念で、とても悲しいことです。一方で私は自己紹介で、そのように言うときに身構えることは年々なくなりました。まあ、歳も歳ということもありますが、もともと社会と反比例して生きていますので(照れ笑い)。
ともかく、今回、本書を取り上げていただいた日本経済新聞の記者の方、お名前は存じ上げませんが、本当に、ありがとうございました。では、次回は2031年ということで。その時に生きているかどうかわかりませんが。

金貴粉さんが「第3回 神美知宏・谺雄二記念人権賞」を受賞しました。 

金貴粉さんが「第3回 神美知宏・谺雄二記念人権賞」を受賞しました。
とても嬉しいニュースです!

2019年5月19日、沖縄の宮古市で開かれていた第15回ハンセン病市民学会総会・交流集会において、金貴粉さんが著書『在日朝鮮人とハンセン病』によって、「第3回 神美知宏(こう・みちひろ)・谺雄二(こだま・ゆうじ)記念人権賞」を受賞されたことが発表されました。この賞は、ハンセン病患者・回復者への差別・偏見の解消活動を長年にわたり担ってこられた、神美知宏さんと谺雄二さんが、2014年5月に相次いでお亡くなりになったことを契機として、お二人の事蹟を顕彰し、それを引き継ぐ若手研究者と活動家の育成を目的として、2016年に設けられました。
その第3回目の研究者部門を金貴粉さんが受賞されたわけです。金さんおめでとうございます。あなたの受賞を多くの方々が待っていました。また選考委員の皆さまどうもありがとうございました。当該書籍を発行した者として、たいへん嬉しく思います。なにより「人権」という名の付く賞を弊社書籍がもたらしたことを誇りに思います。選評を掲載いたしましたので、ぜひ、ご覧ください。

『北海道新聞』で金貴粉さんが紹介されました。 

『北海道新聞』で金貴粉さんが紹介されました。
わが愛しの函館

2019年5月11日(土)の『北海道新聞』(夕刊)で『在日朝鮮人とハンセン病』の著者・金貴粉さんが紹介されました。
取材と執筆は大城道雄記者。金さんは函館の出身ということもあり、地元で『道新』の愛称で親しまれている『北海道新聞』にご自身のことが紹介され、たいへんに喜ばれていると思います。やはり生まれ育ったふるさとの新聞に紹介されるというのは、うれしいことのはずです。かつての友人などが、まだ地元に住んでおられれば、かならずご覧になっているでしょうから、結果として便りの役割も果たしますからね。とくに今回の記事では、中学生時代の友人とのやりとりにも触れられていますので、期せずして数十年ぶりの思いを、その方に伝えることにもなっています。そのことが、金さんとその友人お二人にとってのわだかまりを解く絶好の機会となっているとするなら、大城さんにとってもうれしいことでしょう。ちなみに大城記者も函館のご出身です。
彼には、『佐藤泰志作品集』の刊行について取材いただき、佐藤泰志のことを含め記事にしていただいたことがあります。それから十数年後に、再び彼にクレインに関連する話題を記事にしていただきました。函館とのご縁を感じずにはいられません。金貴粉さん、どうもお疲れ様でした。大城道雄さん、どうもありがとうございました。

月刊『イオ』5月号の『在日朝鮮人とハンセン病』書評 

月刊『イオ』5月号の『在日朝鮮人とハンセン病』書評
月刊『イオ』2019年5月号で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。評者は編集部の黄理愛さん。
どうもありがとうございます。

『京都新聞』4月21日の広告です。 

『京都新聞』4月21日の広告です。
Amazon「人権問題」第1位(2019年4月9日)

『京都新聞』4月21日の広告を掲載させていただきます。予告通り『在日朝鮮人とハンセン病』には、4月9日でAmazonの「人権問題」カテゴリーで1位になったことを記しています。全体の順位は、恥ずかしくて言えませんが、部門で1位になったことは事実です。他社の広告でAmazon何位という表示をよく見かけますが、まさか弊社の広告で、それができるとは思ってもみませんでした。そしてなんと、この広告の掲載日の4月21日は、クレイン社主はまさに京都に滞在していたんです。つまり、京都新聞の広告を東京在住の広告主が京都で見るという偶然も重なりました。クレイン社主にとっては、4月9日も21日も記憶に残る歴史的一日となりました。こうなったら今度は総合1位を目指してみます。

『週刊読書人』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。 

『週刊読書人』で『在日朝鮮人とハンセン病』が紹介されました。
ノーマ・フィールド、加藤典洋 両氏と並んで

『週刊読書人』2019年4月19日号の特集「平成の三冊」で、金貴粉著『在日朝鮮人とハンセン病』が、作家の黒川創さんに取り上げられました。ノーマ・フィールド著『天皇の逝く国で』、加藤典洋著『敗戦後論』とともにです。ええ、そんないいんですか。まだ刊行して一カ月ばかりですが。はい、いいんです。黒川創さんは、おそらく、平成の時代の重要な書籍として、本書を取り上げていただいたのだと思います。
それにしてもノーマさん、加藤さんの著書は、クレインの社主もかつて読ませていただき、とても印象に残っている書籍です。なかでも『敗戦後論』は複数回読みましたから。そんな作品と並んで紹介いただいたことをうれしく思います。黒川さん、どうもありがとうございます。

『民団新聞』で金貴粉さんが紹介されました。 

『民団新聞』で金貴粉さんが紹介されました。
『民団新聞』(毎週水曜日発行)の4月17日号で『在日朝鮮人とハンセン病』の著者・金貴粉さんが紹介されました。
タイトルは「置き去り もう一つのハンセン病史 在日3世が掘り起こし」。
とてもよくまとまっている記事です。執筆は朴光春 記者。ぜひ、ご覧になってみてください。
『民団新聞』は在日コリアンの権益擁護団体「在日本大韓民国民団」が発行する新聞です。韓国関係、在日コリアン関連の情報を掲載しています。在日社会の情報共有の一端をになっている新聞です。

『毎日新聞』で金貴粉さんが紹介されました。 

『毎日新聞』で金貴粉さんが紹介されました。
『毎日新聞』の2019年4月7日付で『在日朝鮮人とハンセン病』の著者・金貴粉さんが紹介されました。
記者は、山本有紀さん。しっかり押さえるべきことは押さえている良い記事です。ぜひ、ご覧ください。
金貴粉さん、どうもお疲れ様でした。なにしろ、足かけ5年の仕事でしたものね。

『東京新聞』2019年3月29日広告 

『東京新聞』2019年3月29日広告
『東京新聞』2019年3月29日の広告です。
気合いを入れて制作した2冊で勝負しています。
戦前から現在に続く「在日コリアン」のことを知っていただく上で、また大切な事実を両書は述べています。
彼女彼らの存在を忘れるわけにはいきません。

国立ハンセン病資料館に行ってきました。 

国立ハンセン病資料館に行ってきました。
宮崎駿さんが語る佐川修(金相権)さん

昨日、2019年1月27日(土)に「国立ハンセン病資料館」に行って来ました。スタジオ・ジブリの宮崎駿監督の講演会を聞くためです。講演のテーマは「佐川修さんとハンセン病資料館」。佐川修さんは、朝鮮名を「金相権」(キム・サンゴォン)という朝鮮人のハンセン病回復者です。昨年、2018年1月24日に90歳でお亡くなりになりました。ですので今月が、佐川さんの一周忌ということで、資料館が宮崎さんに講演を依頼し、それに宮崎さんがお応えして実現の運びとなったということです。

宮崎さんと佐川さんは、親しいご関係であったようで、当日のお話しでは、お二人の交友やハンセン病資料館とのご縁について、宮崎さんの人柄が垣間見える、訥々とした口調で話されていました。

宮崎さんと資料館や多磨全生園との関係ですが、そもそも宮崎さんのご自宅は秋津にあり、資料館と全生園にも近く、資料館の存在は以前からご存知だったようですが、訪れるまでには、かなりの年月を要したそうです。まして、お子さんを保育園に送っていくときなど、いつも多磨全生園の中を通っていたというのですから、まさしくご自身が言うように、その存在は知っていてもそこでどのような人々が暮らしているのか、ということについてはまったく無知だったそうです。そんな折り、現在の資料館の以前の名称である高松宮ハンセン病資料館時代に資料館を訪れ、その資料に感動を覚え、以後何度か足を運び、その過程で多磨全生園で入所者自治会の会長をしていた佐川さんとも知り合い、以後交友が続いたということです。

そこでのお話しから少しご紹介します。
まず、男子独身寮として建てられた「山吹舎」が老朽化しており、それを建て替えて復元するときに、宮崎さんも幾ばくかのご寄付をしたそうですが、佐川さんは、復元された建物がガラス張りになっていたことや、塗料をきれいに塗装したことが気に入らず、宮崎さんと会うたびに、そのことを繰り返し話していたそうです。佐川さんには、その独身寮に対するご自身の記憶があり、そのイメージを譲ることが出来なかったんでしょうね。そこには佐川さんのハンセン病の歴史に対するこだわりを感じ取ることが出来て、彼を紹介した文章を掲載した『在日朝鮮人とハンセン病』を発行する者としては、とても腑に落ちるエピソードでした。それぐらいのこだわりと頑固さがなければ、資料館設立の中心人物して、またハンセン病の語り部として、こんなに永く活動できるはずがありませんもの。事実、晩年の佐川さんが入院していた病院に宮崎さんが見舞いに行くと、「俺の所より、資料館に行ってくれ」と言われたとのことですから、資料館それ自体や資料、歴史的な建物をどう後世に伝えていけばよいのか、佐川さんはそのことを生涯の使命とされていたのでしょう。

私は、生前の佐川さんとは、資料館の学芸員で『在日朝鮮人とハンセン病』の著者である金貴粉さんのご紹介により、一度お会いしただけですが、そのお話しからは、相手を安心させる語り口を感じ取ることができ、いまでもよい思い出です。

さて、刊行予定の『在日朝鮮人とハンセン病』ですが、佐川さんの一周忌には残念ながら刊行が間に合いませんでした。来月の2月中には刊行したいと思っています。多くの人の手に渡るように、微力ですが頑張りますので、皆さんどうか応援よろしくお願いします。

2019年もよろしくお願いいたします。 

昨年はありがとうございました。
あまり刊行できませんでしたが、それなりに有意義な年でした。
個人的には、父親を亡くしました。彼とは、かつては愛憎入り交じるといった関係でしたが、晩年には、少しは彼の苦労も理解出来るようにはなりました。あの世では楽しい道を歩んでほしいと思います。

さて、2019年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。
刊行物としては、念願の『在日朝鮮人とハンセン病』他が控えております。
どうぞ、楽しみにしておいてください。
私も楽しみです。

『東京新聞』2018年12月21日広告 

『東京新聞』2018年12月21日広告
『東京新聞』2018年12月21日朝刊の広告です。
今回は、新刊の案内はなく、『カステラ』と、現在、日韓の間で懸案事項となっている徴用工問題を考えていただきたいと思い『日韓交渉』と『戦後日韓関係』、そして、映画「きみの鳥はうたえる」の原作を収録する、永遠の名作品集『佐藤泰志作品集』を掲載させていただきました。佐藤泰志作品を原作とする映画製作が、近々に発表されるようです。みなさん、ぜひ、楽しみにしておいてください。

『沖縄のハルモニ』上映会のゲストに朴裕河さんをお迎えいたします 

『沖縄のハルモニ』上映会のゲストに朴裕河さんをお迎えいたします

朴裕河(パク・ユハ)さんがやって来ます。

映画とトークを通して「慰安婦問題」をあらためて考える。
来る12月15日(土曜日)に渋谷のアップリンで山谷哲夫監督の『沖縄のハルモニ』が上映されます。そのトークゲストとして朴裕河さんをお迎えします。朴さんからは、映画の感想をお話しいただきますが、そのあと、質疑応答の時間も用意していますので、ぜひご参加ください。
朴さんのお話は「慰安婦認識」に関して興味深い内容となるはずです。予約は12月1日から始まります。定員は58名ですので、ご参加ご希望の方はお早めにご予約ください。→アップリンクイベント案内

『日本経済新聞』2018年6月30日朝刊記事 

『日本経済新聞』2018年6月30日朝刊記事

韓国文学の翻訳もセレクションの時代に入りはずです。

『日本経済新聞』2018年6月30日朝刊の記事を掲載いたします。
特集タイトルは「日韓往来連綿と曲折越え厚み増す」。その中の「越境する文学」という小特集。「越境する文学」というフレーズがまだ生き続けていることが驚きです(大笑いだわ)。
度々、このように韓国文学のここ日本での翻訳状況と販売の様子を記事にしていただいておりますが、これからは、量よりも質の世界に入っていくことでしょう。なぜなら、面白くないものは面白くないですから。

2018年3月11日『信濃毎日新聞』読書欄『カミングアウトそれから』紹介記事 

2018年3月11日『信濃毎日新聞』読書欄『カミングアウトそれから』紹介記事
3月11日の『信濃毎日新聞』読書欄の『カミングアウトそれから』紹介記事です。
共同通信配信記事ですので、全国の地方紙に順次掲載予定です。
さて、今後何紙に掲載していただけますか。期待してお待ちしております。

韓国・台湾......アジア文学に脚光 

韓国・台湾......アジア文学に脚光
3月6日の『読売新聞』の朝刊・文化面の記事です。
韓国・台湾を始め。アジアの文学が脚光を浴びている、そうです。
それはたいへんよかった。そんな状況出現の一端を担いたいと祈念し、『カステラ』を刊行したのですから。

それにしても、こんな内容の記事に御目にかかるとは、ほんの数年前まで想像だにしませんでした。
これも、ひとえに、これまで地道にアジアの文学を紹介してこられた、翻訳者・研究者をはじめとした方々の存在があったからのはずです。
そのことをけっして忘れてはいけません。そして、これからアジアの文学を刊行されようとしている編集者や作家の方々、このフィールドに光が当たってきたからといって欲張らずに、自らの仕事にくれぐれも謙虚であってください。刊行できる状況が生まれたからといって、何を刊行してもよいわけじゃないですからね。

最終的には、よい作品しか残っていきません。それを評価するのは、読者お一人お一人です。

佐藤泰志原作の映画「きみの鳥はうたえる」が完成間近です。 

佐藤泰志原作の映画「きみの鳥はうたえる」が完成間近になっています。
初号ですが、試写会のご案内をいただきました。
「海炭市叙景」「そこのみにて光輝く」「オーバーフェンス」に続く第4弾。
ぜひ、一般公開の折には、みなさんご覧になってみてください。
また、原作を収録しています小社刊行の『佐藤泰志作品集』もよろしくお願いいたします。

映画「きみの鳥はうたえる」

『佐藤泰志作品集』

2018年おめでとうございます。 

今年も始まりました。
楽しい年にしたいと思います。
1月5日の本日、2018年の業務を開始いたしました。
本年も皆さま、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
楽しく仕事に邁進できれば、これほど嬉しいことはありません。
今年一年も、ぜひお付き合いとご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

クレイン
文弘樹

『東京新聞』12月22日朝刊・広告 

『東京新聞』12月22日朝刊・広告
『カミングアウトそれから』を始め、『対話のために』と『抗路4号』です。
『東京新聞』 12月22日の朝刊広告です。新刊の『カミングアウトそれから』はグッドタイミングで、発売当日の広告となりました。幸先よい出足です。今後の動きを楽しみにしておきましょう。

「金達寿 没後20年」シンポジウムは盛況のうちに終了いたしました。 

「金達寿 没後20年」シンポジウムは盛況のうちに終了いたしました。
9月16日の土曜日に法政大学市ヶ谷キャンパスで開催されました、「金達寿 没後20年 小説家として 古代史家として」シンポジウムは、100名近くの参加者を得て、無事に終えることができました。当日は、天候が不安定であったにもかかわらず、多くの方々にお集まりいただき、誠にありがとうございました。

「日本と朝鮮の関係をより良いものにしたい」と格闘した金達寿の軌跡の一端が垣間見える時間になったように思います。そのことが共催者としてなによりもうれしいことでした。また、共催いただきました法政大学国際文化学部、特に高柳俊男、内山政春の両氏には、当日を迎えるまでに様々にご尽力いただきましたことを、あらためてお礼申し上げます。

当日は、まず主催者として内山氏の挨拶のあと、私から当シンポジウム開催の経緯について簡単に触れ、その後、発言者の講演に移りました。
トップバッターは、廣瀬陽一さん。今回のシンポジウム開催の直接的な契機となった書籍『金達寿とその時代』の著者です。廣瀬さんからは、金達寿の生涯とその知的活動をコンパクトに紹介いただきました。そして金達寿は、小説と古代史研究、その他ジャーナルな文章や社会活動を通して、学問領域を越えたネットワークを作り、そして朝鮮と日本という民族の垣根を突き崩す言説空間を開拓したと結論づけ、彼のその知的遺産を、現在の混迷する日本と朝鮮との関係にどのように生かしていくのか、という課題を提示されました。

二人目は、佐藤信行さん。佐藤さんは、「季刊三千里」の編集者として金達寿とどのように付き合い、そこから何を学んだのか、ということを話されました。佐藤さんにとって「季刊三千里」は、まさにご自身が卒業することのなかった大学にひっかけて「三千里大学」であったと表現され、多くのことをその時期に学んだと懐かしそうに振り返られました。そして「季刊三千里」がなかったとしたら、その後の日韓・日朝、在日問題はどのような展開になっていたか。そのことをあらためて考えてみることを提起されました。現在、ご自身は、福島第一原発事故で避難を余儀なくされている外国籍住民の支援活動に尽力されています。現在の活動は、過日の「季刊三千里」での活動の延長線上にあるものでしょう。

三人目は、文京洙さん。現在、立命館大学の特任教授。文さんは弊社で『在日朝鮮人問題の起源』を刊行されています。文さんと金達寿との付き合いは、「季刊三千里」の後継雑誌といってもよい「季刊青丘」の編集委員を文さんが務めたことによって始まります。文京洙さんのお話しは、金達寿がさまざまに批判され、また困惑もさせられた組織=朝連(在日本朝鮮人連盟)から総連(在日本朝鮮人総連合会)は、金達寿にとって「祖国」といってもよい存在で、自身の精神的な拠り所であったということでした。文さんの話からは、かつて、在日社会において、善かれ悪しかれどれほどの権威と影響力を在日組織が持っていたのか。そのことを再確認することができました。組織への評価は現在時点の価値観からおこなっていては、的を射たものとは言えないでしょう。また、そうした金達寿の組織観の対比として、金石範氏の組織観を紹介されました。それは一言で、「〈神〉としての組織」ということでした。「〈祖国〉としての組織」vs.「〈神〉としての組織」。たいへん興味深いテーマを提示いただきました。

四人目は、高柳俊男さん。法政大学国際文化学部教授。在日朝鮮人研究、北朝鮮帰国事業研究がご専門です。金達寿は、1971年から数年間、法政大学文学部で講師をしていました。おそらく新日本文学会系の作家であった中野重治など数人の作家と作品を論じたのではないかと思われます。それゆえ、会場となった法政大学は金達寿にとって縁浅からぬ場所でもあり、高柳さんは、「金達寿と私と法政大学」というテーマで話されました。同じく法政大学で教えていた、著書『オンドル夜話』で知られている尹学準を、金達寿は後輩としてたいへんに応援しました。就職まで世話をしたようです。しかし、晩年は関係が決裂したこともあり、尹も金達寿のことについては、多くを語らなかったようです。また、高柳さんは、NHKでの朝鮮語講座の開設を要望する署名活動に参加した思い出を、金達寿とからめて話されました。そもそもNHKの朝鮮語講座開設の運動は、金達寿と哲学者の故・久野収さんとの「季刊三千里」誌上での対談がきっかけで生まれました。若き頃に高柳さんは「季刊三千里」の事務所に出入りし、雑誌の発送のお手伝いもされていたそうで、金達寿の自宅にも伺ったそうです。そんなお話しを通して、「朝鮮を正しく知ることの意義」の重要性を提起されました。

最後の五人目は、呉文子さんです。呉さんは、雑誌「日本のなかの朝鮮文化」以降の金達寿の表現活動の同志であり、同伴者とも言える李進熙氏のお連れ合いです。ですので、金達寿とは長年にわたってお付き合いされてきました。両親を早くに亡くした金達寿の不遇な家庭環境が、自身が家庭を築くうえでの枷になったこと。息子との親子関係の破綻が、金達寿のその家庭環境に由来することなどについて話されました。また、あれほど信頼し精神的な拠り所であった組織からの執拗な批判によって、金達寿はたいへん傷ついたということでした。そのお話しは、ご自身のお連れ合いであった李進熙氏が、また同じように総連=組織から批判されたときに、李氏がどのような精神状態であったのか容易に想像されました。呉さんは、1991年に在日女性同人誌「鳳仙花」を創刊し、以降、在日女性の表現活動をご支援されてきました。当初、今回のシンポジウムでお話しいただきたいとの当方からの依頼に対して、私が話せるとすれば、ただ単なる思い出だけなので、それではシンポジウムの価値を下げることになりはしないか心配だとおっしゃっていました。それに対しては、今回のシンポジウムは学術的なものではなく、没後20年の今、金達寿をそれぞれが偲ぶ機会にしたい、とのこちらの要望をお伝えして、ようやく講演をお引き受けくださいました。呉さんのお話しからは、金達寿の知られざる一面が伝わり、今回のシンポジウムでは必要な内容のお話しでした。呉さんにあらためて感謝申し上げます。

以上、シンポジウムのご報告をさせていただきました。

繰り返しになりますが、当日は、100名近くの方々にお越しいただきました。当初、どれぐらいの人数の方がお越しになるかまったく予想がつかず、十数人でもいい、アットホームな会になればそれだけでも意味のあることだと腹を括っておりましたが、こんなに多くの方々にご参加いただき、たいへんうれしいことでした。
今回のシンポジウムでは、金達寿の人物像を振り返ることで、彼を偲ぶことに重点が置かれていましたので、学術的な問題、例えば、在日朝鮮人文学の中での位置、古代史研究の評価など、まだまだ金達寿を考えるうえでのテーマは存在しています。いつの日か、このようなテーマを話す機会をつくりたいと思います。その折にはどうか皆さんご参加ください。

「金達寿没後20年シンポジウム」のご案内 

「金達寿没後20年シンポジウム」のご案内
「金達寿没後20年シンポジウム」を開催いたします。

以下、詳細をご案内いたします。
ぜひ、お越しください。

「金達寿 小説家として 古代史家として 没後20年」

【開催趣旨】
金達寿没後20年である2017年という区切りの年に、彼の知的活動の足跡を振り返るとともに、彼が日本社会と在日コリアン社会の両方に残した知的遺産を新たな視座でとらえ、共有して引き継いでいくための機会をつくります。そしてこの機会を通じて、悪化の一途を辿っている日本と日韓・日朝関係、「嫌韓」やヘイト・スピーチなどの形で顕在化している日本社会が忘れ去ってしまった、両国・両民族の連帯と共生の可能性を、問い直すことを目指します。

日程:9月16日(土曜日)
場所:法政大学
市ヶ谷キャンパス外濠校舎 S307教室
時間:14時~18時
(17時過ぎから質疑応答)
参加費:無料、事前申し込み不要
共催:法政大学国際文化学部・図書出版クレイン

【発言者】
高柳俊男氏(金達寿と私と法政大学)
文京洙氏(金達寿と在日組織運動・文化人)
廣瀬陽一氏(金達寿の全体像)
呉文子氏(金達寿と李進熙)
佐藤信行氏(金達寿と雑誌『季刊三千里』)

【会場からのコメント(予定)】
阿部英雄氏(『日本の中の朝鮮文化』編集者)
柏原成光氏(『金達寿小説全集』担当者)ほか

【『対話のために』】公開書評会がおこなわれました。 

【『対話のために』】公開書評会がおこなわれました。
7月21日の金曜日に早稲田大学において、【『対話のために』「帝国の慰安婦」という問いをひらく】の公開書評会がおこなわれました。韓国から『帝国の慰安婦』の著者・朴裕河さんもゲスト参加され、執筆者を含め70名ほどの参加者がありました。

早稲田大学で開催されたのは、本書『対話のために』の編者のお一人である浅野豊美さんが教鞭を執られていることもありますが、同氏は今後、【和解の創成】をテーマに研究をされていく予定であることも、今回の開催につながったようです。

会は和田春樹さんと紅野謙介さんからの、「慰安婦問題」と本書に対する短評からはじまりました。和田さんからは、「アジア女性基金」で要職をつとめられたご本人の体験談を中心に、この間の「慰安婦問題」の流れが話されました。朴裕河さんの『帝国の慰安婦』が政府関係者に一定の影響を与えたであろう、という言葉には若干の驚きがありました。
また、紅野謙介さんは、文学研究と歴史実証主義のせめぎ合いの問題が文学研究者としてのご自身のポジションからお話しされました。文学研究は実証主義史学にどう影響を与えるのか、いや、与えられるのか。そもそも文学表現は歴史たり得るのか(小説は歴史的事実なのか)という設問だと思います。紅野さんのご意見では、文学の自省を強く求められているようでしたが、これには異論もあることでしょう。事実、朴さんや、著者の中川成美さんからは、その紅野さんの意見に対して違和感が表明されました。
さらに、紅野さんからは、「慰安婦問題」の進展具合と「水俣病」の認識過程とを対比した議論も提起されました。あらためて考えてみるべきテーマだと思います。

著者としては、西成彦(兼・編者)・外村大・中山大将・上野千鶴子・熊谷奈緒子・熊木勉・四方田犬彦・中川成美の各氏にお越しいただきました。
西さんからは、『帝国の慰安婦』批判ばかりが横行する中で、その状況を是正したいという思いから、この論集『対話のために』を編んだことが語られました。外村さんからは、文学研究をどのように取り入れるのかという歴史研究者への問いかけを本書を通してしたいのだということ。中山さんからは、「慰安婦問題」についての場外乱闘をもうやめようではないかということ。上野さんからは、生存者のエイジェンシー(主体)は時と場所の違いにより、ゆれ動くものであり、フォーマットなき「語り」の可能性を追求していきながら、「慰安婦問題」から/の外に展開していきたいとの希望が語られました。熊谷さんからは、「強制性」ということを共通のテーマにして、戦争被害者の問題を考えていきたいということ。熊木さんからは、「慰安婦問題」を暴力性の観点だけからではなく、個々の「慰安婦」の抱えたであろう「恥ずかしさ」ということも念頭において、本書を執筆したということでした。また、熊木さんからは、「慰安婦」を扱った同時代の文学作品が思いのほか少ないとの発言がありました。私個人の思いとしては、熊木さんのテーマがとても興味深いものでしたので、もっと多くの同時代の「慰安婦」に関する文学作品を紹介してほしいと思っていたものですから、少しばかり残念でした。四方田さんからは、日本映画の中では、戦後すぐから「慰安婦」をテーマにした作品を作ろうと奔走した映画監督・黒沢明・吉村公三郎などの話が紹介されました。また「慰安婦問題」と「拉致問題」をクロスして考える必要について訴えられました。そのほか「少女像」の将来に対して日本の「お地蔵様」に比したお話しは、一笑にはふせない説得力がありはました。中川さんからは、小説家・田村泰次郎の作品を例に、文学は「虚構」ではあるが、けっして「噓」ではないと語られ、そのことを歴史的史実と文学作品を混同することの危惧に対する反論とされていました。
そして、ゲストの朴裕河さんからは、『帝国の慰安婦』が訴訟沙汰になった理由について話され、それはけっして本の中身のことだけが理由ではないということの説明がされました。では、その理由はなにか。朴さんによれば、それは「慰安婦問題」の解決のための日本の「法的責任」を認めていないからだとのことでした。そして『帝国の慰安婦』が日本の読者に受け入れられたことを、なぜ否定されなければならないのか、受け入れられる本であってよかったと言われました。朴さんのお話しからは、これまで知られていないことが多々あり、参加者にも貴重な時間となったのではないでしょうか。

以上、書評会の報告をさせていただきました。当日、ご参加いただきました皆さま、どうもありがとうございました。

『対話のために』公開書評会のご案内 

編者の西成彦氏の案内文を掲載させていただきます。

【公開書評会のお知らせ】

『対話のために 「帝国の慰安婦」という問いをひらく』(図書出版クレイン)が刊行されてから、二ヶ月になります。
同書は、6月に韓国版(プリワイパリ社)も完成しました。

国家間、国民間、市民間の対話は、まだまだこれからではありますが、朴裕河さんの『帝国の慰安婦』(朝日新聞出版、2014)を手掛かりにした新しい対話の糸口を多方向へと導くべく、下記の催しを企画しました。
まず『対話のために』をお読みの上、今後の対話の深まりに希望を見出したいという私たちの考えに共鳴していただけた皆さんには、広く参加を呼び掛けたいと思います。

◆日時:7月21日 (金)午後6時~9時

◆場所:早稲田大学早稲田キャンパス3号館701教室

◆参加予定者:浅野豊美、西成彦ほか、執筆者多数

◆書評者:梅森直之(司会を兼ねて)、紅野謙介、和田春樹ほか

◆特別ゲスト:朴裕河

[趣旨文]『対話のために 「帝国の慰安婦」という問いをひらく』(図書出版クレイン、2017年5月)の出版が、つい先日行われました。これは、さまざまな人間関係の経緯や行き掛かり、そして政治的な立場を超えて、慰安婦問題をはじめとする歴史認識問題に新たな対話の糸口を開かんとするものです。韓国から朴裕河さんをもお呼びして、和田春樹先生はじめ識者の皆様からの書評をいただきつつ、それを糸口に、和解に向けたより深い対話のあり方を考えたいと思っております。ぜひ、皆様の積極的なご参加をお待ち申し上げます。(浅野豊美、西成彦) 

『対話のために』の韓国語版が出来上がりました。 

『対話のために』の韓国語版が出来上がりました。
5月に刊行した『対話のために「帝国の慰安婦」という問いをひらく』の韓国語版がプリワイパリ出版社から刊行されました。
プリワイパリ出版社は朴裕河さんの『帝国の慰安婦』を刊行した出版社です。

さて、韓国語版が事務所に届きましたので、ご紹介させていただきます。
それにしても、日本語版が刊行されて1カ月後の韓国語版の刊行というのは、すごいスピードです。翻訳の皆さま始めたいへんにお疲れ様でした。
6月16日に開始された朴裕河さんの控訴審に好影響を与えてくれることを祈念しています。

雑誌『点 線 面』の取材を受けました。 

雑誌『点 線 面』の取材を受けました。
3月16日(木)に雑誌『点 線 面』の取材を受けました。当誌は、編集者の立花さんがお一人で発行されているリトルプレスです。現在までに3号出されており、次号の4号で韓国の現代小説を紹介したいということで、『カステラ』刊行までのいきさつなどについて話しまし
た。
また、東京外大の大学院生・吉良佳奈江さんから教えてもらった、韓国の外国籍住民・滞在者をテーマにした「移民文学」について触れることもでき、うれしい時間でした。ただ、それがテキスト化されるかどうかは不明ですが(笑)。

ちなみに次号のタイトルは「詩歌ソウル 今だから知りたい・リスペクトしたい韓国文化」です。どうですか、面白そうでしょう。
ぜひ、ご購入をお願いします。

なに、ということは、弊社刊行の雑誌『抗路』の1号先を行ってるということじゃないか。
立花さん、お互い頑張りましょう。

『週刊読書人』7月22日号に「金達寿とその時代」が紹介されました。 

『週刊読書人』7月22日号に「金達寿とその時代」が紹介されました。
『週刊読書人』7月22日号の「2016年上半期の収穫から」アンケートの中で、成田龍一氏(日本近現代史研究)に『金達寿とその時代』を取り上げていただきました。ありがとうございます。その紹介文を掲載いたします。
これからも、本書が、なにかの形で書評に取り上げていただくことを願っています。なにしろほんとに力作ですから。

日本と朝鮮半島の関係を見つめ直し、今後、決して「近くて遠い」関係にしないためにも、あらためて「金達寿」という人物とその思想、そして彼の探究した「日本のなかの朝鮮文化」について考えることは、必須の作業だと考えます。

月刊『HMV&ローソンチケット』で「カステラ」が紹介されました。 

月刊『HMV&ローソンチケット』で「カステラ」が紹介されました。

月刊『HMV&ローソンチケット(no.65)』で「カステラ」が紹介されました。エア本屋「いか文庫」店長のオススメ本としてです。その記事を掲載いたします。当誌は全国のローソンとHMV店舗で、8月14日まで無料配布されています。手に取られることがありましたら、ご覧になってみてください。
そして、まだ「カステラ」をお読みでない方がおられましたら、ぜひ、お読みください。ほんと面白いですから。

共同通信配信のクレイン代表・文弘樹の紹介記事 

共同通信配信のクレイン代表・文弘樹の紹介記事
共同通信社の阪堂博之さんによる、クレイン社主・文弘樹のインタビュー記事を掲載いたします。インタビューでは、自身の在日の歴史と人生について、力点を置いて話させていたただきました。ここに掲載しているのは、4月23日付の山形新聞の記事です。今回の取材を通して、自分が出版を通してなしたいことが、明確になりました。ただ、その道行きは険しい険しい、ということも確認したところです。
阪堂さん、そして写真を撮影いただいた相澤さん、どうもありがとうございました。

これまでのところ(5月25日時点)、「京都新聞」「大分合同新聞」「徳島新聞」「新潟日報」「熊本日日新聞」「信濃毎日新聞」にて紹介いただいています。

ちなみに、記事は、共同通信配信ですので、まだこれからも、各地方紙に掲載される可能性があります。皆さまの地元紙に掲載されるようなことがありましたら、一読いただければ幸いです。

『英語で読む村上春樹』4月号で『カステラ』が紹介されています。 

『英語で読む村上春樹』4月号で『カステラ』が紹介されています。
NHKテキスト『英語で読む村上春樹』4月号で、パク・ミンギュ著『カステラ』が紹介されています。評者は翻訳家の都甲幸治さんです。
『カステラ』は村上春樹の手法を引き継いでいるという趣旨の文章です。冒頭の一部分を掲載させていただきます。
実際のところ、昨年パク・ミンギュ氏が来日した折に、講演の場で、村上春樹の影響について話されていました。たしかに影響を受けたということです。そして、好きな作家の影響を受けない創作者などいるのだろうか、と発言されていたことが強く印象に残っています。

2016年1月16日『朝日新聞』別刷り「be」掲載佐藤泰志紹介記事 

2016年1月16日『朝日新聞』別刷り「be」掲載佐藤泰志紹介記事
2016年1月16日『朝日新聞』別刷り「be」の佐藤泰志紹介記事を掲載いたします。
掲載するのは、『佐藤泰志作品集』の関連箇所です。
執筆は中島鉄郎記者。中島さんは、一昨年に亡くなった中川六平さんの友人でもあり、『朝日新聞』で中川さんの追悼文も書かれています。過日、事務所まで取材に見え、いろいろなお話しをさせていただきました。またひょんなことから競馬ファンでもあることを知り、意気投合いたしました。中島さん、函館での取材を含め、どうもお疲れ様でした。

2016年1月6日『毎日新聞』夕刊の『抗路』紹介記事 

2016年1月6日『毎日新聞』夕刊の『抗路』紹介記事
2016年1月6日の『毎日新聞』夕刊の『抗路』紹介記事を掲載いたします。
まだまだ紹介をいただいております。ありがとうございます。
現在、第2号を進行中です。5月刊行予定。どうぞご期待下さい。

新年(2016年)おめでとうございます 

新年(2016年)おめでとうございます
2016年の業務を1月4日より開始いたしました。
昨年の『カステラ』の日本翻訳大賞の受賞に匹敵するニュースを目指して本年も進んでまいります。
みなさま、本年もなにとぞよろしくお願い申し上げます。

『抗路』が朝日新聞(2015年10月21・22日夕刊)で取り上げられました。 

『抗路』が朝日新聞(2015年10月21・22日夕刊)で取り上げられました。
『朝日新聞』2015年10月21日と22日の夕刊で『抗路』が紹介されました。21日は西日本、22日は東日本です。執筆は中野晃記者。中野さん、取材どうもありがとうございました。その甲斐あって、多くの問い合わせ・ご注文をいただきました。
その意味では、これからいただくご意見や批評が言葉の本来の意味において、大切なものになると思います。

なぜなら、ご注文いただいた方々は、在日・日韓・日朝韓問題に以前から興味をお持ちの方々で、これまで、その関係の書物に触れられているはずだからです。

『抗路』刊行当初には、本誌の執筆者の顔ぶれだけを見て、自己の予断での印象批評のいくつかをいただきましたが、それは、まあ、ありがたく頂戴いたしますが、本来的には何の意味も持たないものでした。

さて、今後、どのようなお声をいただくか。楽しみです。それがどのような声であっても。

最後に、この間、本誌の刊行継続を希望されるお声を多くいただきました。つまり、在日をテーマにした刊行物の存在を待ち望まれている方々がおられることを、今回の記事によって知ることができました。その意味でも、今回の朝日新聞の紹介記事は、たいへん意味のあるものでした。

中野晃記者、どうもありがとうございました。あらためて御礼申し上げます。

第1回日本翻訳大賞の「選評」が掲載されました。 

日本翻訳大賞のHPに「第1回日本翻訳大賞の選評」が掲載されました。5名の選者のみなさん(柴田元幸・金原瑞人・西崎憲・松永美穂・岸本佐知子の各氏)の思いおもいの選評を拝見することができます。
受賞から半年が経過していますが、この選評を読ませていただきますと、あらためて受賞の喜びがわき上がってまいります。と同時にとても励まされます。
次回の翻訳書の予定は現在のところ立てることはできませんが、いずれ僥倖があるはずです。そのことを信じて進むだけです。

ところで、韓国現代小説の『カステラ』が大賞を受賞したことで、少しは韓国文学への興味関心が高まったことと思います。少しずつではありますが、日本で翻訳出版の点数が増えてもいます。ぜひ、こうしとた流れが確かなものになることを願わずにはいられません。

そしてなにより、日本翻訳大賞がこれからも継続していきますように。その間にもう一冊ノミネートされるように頑張ります。

第7回韓国文学読書感想文コンテストの課題図書に『カステラ』が選ばれました。 

第7回韓国文学読書感想文コンテストの課題図書に『カステラ』が選ばれました。
『カステラ』感想文を書いて韓国へ行こう!
第7回(2015年度)韓国文学読書感想文コンテストの課題図書に『カステラ』が選ばれました。
審査委員長は、早稲田大学教授で、翻訳家の松永美穂さんです。また、彼女は第1回日本翻訳大賞の選考委員でもあります。ぜひ、『カステラ』をお読みになったみなさんは、応募してみてください。できることなら、私も応募作品を読んでみたいのですが(笑)。

『script』summer2015で「日本翻訳大賞」が特集されています。 

『script』summer2015で「日本翻訳大賞」が特集されています。
まだまだ続きます。
日本翻訳大賞の受賞記事。
紀伊國屋書店出版部発行の『script』の2015年夏号で「日本翻訳大賞」が特集されていますので、一部ではありますが、ご紹介させていただきます。
本誌は、フリーマガジンで、紀伊國屋様の店舗でお求めください。連載陣は多彩で、読み物として、とても楽しめる内容になっています。
恥ずかしながら、本誌の存在を存じ上げておりませんでした。反省。これからは、できるだけ毎回入手したいと思っています。

2015年6月14日付『朝日新聞』の「ニュースの本棚」での紹介記事 

2015年6月14日付『朝日新聞』の「ニュースの本棚」での紹介記事
日韓国交正常化から50年。
あらためて隣国関係を見つめ直してほしい。
6月14日(日曜日)付『朝日新聞』の「ニュースの本棚」で、太田修氏の『日韓交渉 請求権問題の研究』が紹介されましたので、その記事を掲載させていただきます。
評者は吉澤文寿氏です。紹介いただきました『日韓交渉 請求権問題の研究』と、評者の吉澤氏自身の『戦後日韓関係 国交正常化交渉をめぐって』は、今月末に新装新版が刊行されますので、いましばらくお待ちください。価格と体裁は変更ありません。

2015年6月4日付『東京新聞』(夕刊)の「日本翻訳大賞」の紹介記事 

2015年6月4日付『東京新聞』(夕刊)の「日本翻訳大賞」の紹介記事
授賞式から、はや1ヶ月半が経ちました。
でも、今なお昨日のことのようです。
6月4日(木曜日)付『東京新聞』の「日本翻訳大賞」の紹介記事を掲載させていただきます。ご覧ください。
4月19日(日曜日)の「日本翻訳大賞」授賞式から、はや、というか、まだ、というか、1ヶ月半が経ちました。
この「東京新聞」での翻訳大賞授賞式の紹介で、首都圏の主要新聞のすべてで「日本翻訳大賞」の紹介がおこなわれたことになります。
この記事のことは、2014年9月27日号の『図書新聞』に掲載された「カステラ」の書評執筆者の井上春樹さんに教えていただきました。
井上さんの書評は、『カステラ』についての、初めての本格的な書評でした。その記事は、この「書評・ニュース」欄にございますので、ぜひお読みになってみてください。

2015年5月12日付『毎日新聞』(夕刊)の「日本翻訳大賞」の紹介記事 

2015年5月12日付『毎日新聞』(夕刊)の「日本翻訳大賞」の紹介記事
授賞式当夜は、受賞者のみなさんがよい表情をされていました。
5月2日(火曜日)付『毎日新聞』の「日本翻訳大賞」の紹介記事をアップさせていただきます。この記事では、受賞者と、「日本翻訳大賞」の発案者で翻訳家の西崎憲さんのお写真が掲載されております。これで、新聞紙面での紹介はほぼ出尽くしたことになります。

『カステラ』コメント大賞発表 

どれもがすばらしい作品に感動いたしました。
コメントをお寄せいただいた皆さま、どうもありがとうございました。
深く感謝申し上げます。

お待たせいたしました。
皆さまからお寄せいただきましたコメント7作品の中から、大賞を以下の3作品に決定いたしましたので発表させていただきます。

(ヒグマさん)
「淡々と奇想天外、それでいてホロリ。下品そうで、哲学的。不可解と思いきや、懐かしい。」

(西ケ谷由佳さん)
「既存の海外文学というくくりの重力からのがれて、この本は自由に浮かんでいるように思える。」

(野口綾乃さん)
「青空を見上げると月が出てた。今すぐ冷蔵庫に入れたいと思った。韓国に好きな作家ができた!!」

●上記3作品には、『カステラ』カバーの写真に使いましたカステラと同じ販売店の商品を後日、発送させていただきます。どうぞお召し上がり下さい。

※大賞の3作品につきましては、翻訳者の斎藤真理子さんにもご意見をいただき、最終的には発行者の文弘樹が決定させていただきました。
今回、7作品という少数のご応募でしたが、それぞれに素晴らしい作品ばかりで、そのなかから3作品を決定するのは、たいへんに悩みました。すでに『カステラ』をお読みいただいた方だけではなく、これからお読みいただく方のことも念頭に置き、選考させていただきました。 「日本翻訳大賞」の選考委員の皆さまのお気持ちがほんの少しわかったような気がします(失礼ながら)。

なお、残りの4作品を合わせまして、当初のお約束通り、増刷の際には、帯やカバーの折り返しなどに、全作品を掲載させていただきます。万が一、増刷をしない場合でも、全コメントを掲載した帯を新規で作成いたします。皆さまには、追ってご連絡差し上げます。

2015年5月12日付『朝日新聞』(夕刊)の「日本翻訳大賞」の紹介記事 

2015年5月12日付『朝日新聞』(夕刊)の「日本翻訳大賞」の紹介記事
授賞式から、はや1ヶ月が経ちました。
5月12日(火曜日)付『朝日新聞』の「日本翻訳大賞」の紹介記事を掲載させていただきます。ご覧ください。
選考委員のみなさんの笑顔を拝見すると、授賞式当日のことが鮮明に思い出されます。はや、1ヶ月前のことになります。

『カステラ』コメント大賞が無事に終了いたしました。 

素晴らしいコメントの数々ありがとうございました。元気をいただきました。

5月8日(金曜日)まで募集しておりました、「『カステラ』コメント大賞」が無事終了いたしました。あとは、大賞の発表をおこなうだけとなりました。
ご応募いただきました皆さま、ほんとうにありがとうございました。

発行者の思いつきの企画にお付き合いいただきましたこと、深く感謝申し上げます。できれば、ご応募いただいた、おひとりお一人と直接お会いしてお茶でも飲みながら、御礼もこめて、いろいろなお話をさせていただきたい気持ちでいっぱいです。

さて、あとは皆さまからお寄せいただきましたコメントを精一杯吟味させていただきます。

当初、お約束していたことは、必ず守ります。

2015年5月5日付『読売新聞』の「日本翻訳大賞」の紹介記事 

2015年5月5日付『読売新聞』の「日本翻訳大賞」の紹介記事
『カステラ』表紙のエピソードまで紹介いただきました。
5月5日(火曜日)付『読売新聞』の文化・文芸欄に掲載された「日本翻訳大賞」の紹介記事をアップいたします。執筆は待田晋哉記者。『カステラ』の表紙のエピソードにも触れていただいております。
待田さんとは、当日の会場で、少しばかりお話させていただきました。山内記者とご一緒に取材にお見えになっていました。どうもご苦労さまでした。記事の最後に引用されている市川真人さんの言葉にはうなずかされます。

『カステラ』コメント大賞の知らせ 

大賞には「カステラ」がやって来る。
ぜひご応募ください。

  読者の皆さまからの熱い応援によりまして、パク・ミンギュ著『カステラ』(ヒョン・ジェフン、斎藤真理子訳)が、このたび第1回「日本翻訳大賞」を受賞することができました。どうもありがとうございました。

 そこで、熱い応援をいただきました皆さまから、『カステラ』へのコメントをいただきたいんです。どこが良かったのか、ここが面白い、などのコメントを寄せていただきたいんです。また、キャッチコピーでもけっこうです。
 
 いただいたコメントを、増刷時に「バージョン2」として作る帯、ないしは、書物自体の見返し(カステラの表紙の紙をめくっていただいたところの黄色い二枚の紙のことです。裏にもあります)とか、カバーの袖口(折り返し)などに掲載させていただきたいのです。
 但し、その箇所の判断は弊社が決めさせていただきます。掲載箇所の実際は変更になる場合もありますので、そのことはご了解くださいませ。


【要旨】
①文字数は、44文字以内(つまり最長で)で、お名前を必ず明記してください。お名前は、本名・ペンネーム・ツイッターのアカウントなど何でもよろしいです。

①原則として、いただいたコメントはすべて掲載させていただこうと考えています。それゆえ、かなりの数のコメントをいただくことになりましたら(どうしましょうか)、文字の大きさが小さくなりますが、レイアウトやデザインは弊社におまかせいただきます。また、お名前やアカウント名などの読み方が不適切だと弊社が判断したものについては、掲載をお断りします。その判断の基準は弊社の基準です。客観的なものではありません。

③また、いただいたコメント、コピーにつきまして、意味が不明で掲載にふさわしくないと思ったものについては、掲載いたしません。これも判断の基準は弊社の基準です。また、コメントについて手をいれさせていただく場合もございます。それについては、お送りいただいた方にお知らせいたします。

③期間につきましては、5月8日(金曜日)とさせていただきます。

※なかなか増刷しなかったらどうなるのか、というご質問は当然あおりだと思います(笑)。
その場合でも、時期を判断して、その時の在庫分の帯は新しくいたしますので、その帯に掲載させていただきます。その場合は、いただいたすべてのコメントが掲載できない可能性が生まれます。そのことだけはご了解くださいませ。

 そして、いただいたコメント、コピーの中から「うまいな」と思ったもの3つにつきましては、「『カステラ』コメント大賞」として景品をお送りします。
 
 はい、コピーをお寄せいただいた方が、3名ないしは、それ未満の場合は、すべて大賞となりますので、景品が届きます。
 
 もちろん、その景品は、本書『カステラ』のカバーに使っているものと全く同じ、吉祥寺のお店で売っているカステラです。万が一、そのお店がなくなっていましても、必ずカステラをお送りします(皆さまご承知のように吉祥寺のお店は盛衰が激しいんです)。また、当選は景品の発送をもって代えさせていただきません。はっきりとお知らせいたします。どうぞ、ご安心ください)。

 以上の趣旨にご賛同いただける皆さまは、コメント、キャッチコピーを下記弊社のメールアドレスまたは、ツイッターアカウントまでお送りください。HPのお問い合わせには送信しないでください。

 info@cranebook.net

 https://twitter.com/cranebook

【お送りいただく上でのご注意】
 件名は「カステラコピー」としてください。
 メールでお送りいただく場合は添付ではなく、メール本文に書いてください。
 添付されたものは、上記の件名でも削除させていただきます。

 では、以上、なにとぞ、よろしくお願い申し上げます。

2015年4月19日に「第1回 日本翻訳大賞」の授賞式が開催されました。 

2015年4月19日に「第1回 日本翻訳大賞」の授賞式が開催されました。
満員の参加者で大いに盛り上がりました。
第1回目の授賞式が無事に終了いたしました。
4月19日に新宿紀伊國屋様のサザンシアターにおいて「第1回 日本翻訳大賞」の授賞式が開催されました。
会場は満員でした。使えない席もありましたので、350名近くの方にお越しいただきました。
どうもありがとうございました。

当日の様子は、お写真などを使って、あらためてご案内いたしますので、ここでは、当日のプログラムをご紹介いたします。
あっという間の、とても充実した2時間でした。

日本翻訳大賞が、2回、3回~と続いていきますように。

ところで、高校野球のように、前年度優勝校は地区予選敗退でも本戦の開会式に招待されるみたいに、第2回授賞式に前年度大賞受賞ということで、お招きいただくことはできませんでしょうか。そうですよね、できないですよね(笑)。

パク・ミンギュ『カステラ』が「第1回日本翻訳大賞」の大賞に選ばれました。 

パク・ミンギュ『カステラ』が「第1回日本翻訳大賞」の大賞に選ばれました。
パク・ミンギュ著『カステラ』が「第1回日本翻訳大賞」の大賞に選ばれました。パトリク・オウジェドニーク著『エウロペアナ:二〇世紀史概説』阿部賢一・篠原琢の両氏訳(白水社)との同時受賞です。たいへんうれしいです。長年、韓国の現代文学に興味を持ってもらえる書物を刊行したいと念願していた折に、この『カステラ』と出会いました。それから出版までにいろいろなハードルを越えて、ようやく刊行できたのが、昨年(2014年)の4月のことです。
それから1年後にこんな朗報をいただくとは夢にも思っておりませんでした。

今回の受賞までには、いろいろな方々の応援がありました。いちいちお名前は挙げませんが、おもしろいと言ってくださり、読書会をもっていただいたことも何度かありました。そうした方々のお力で、なんと「大賞」を受けることになりました。ありがとうございました。

そして、「日本翻訳大賞」の選考委員の五名の方々、西崎憲・金原端人・岸本佐知子・柴田元幸・松永美穂の各氏に感謝申し上げます。選考していただきありがとうございました。

さらに、翻訳者のヒョン・ジェフンさん、斎藤真理子さん、おめでとうございます。やりましたね。

最後に、今回のことなどを契機にして、韓国文学、東アジアの文学がどんどん訳され、もっともっと読まれ、新しい翻訳者が次々に生まれることを祈念しています。

だって、隣国なんですから。



パク・ミンギュ『カステラ』が「第一回日本翻訳大賞」の最終候補作に選ばれました。 

パク・ミンギュ『カステラ』が「第一回日本翻訳大賞」の最終候補作に選ばれました。

文学は政治を救う

驚きと共に、たいへんうれしいことが起こりました。
パク・ミンギュ『カステラ』が「第一回日本翻訳大賞」の最終選考候補作に選ばれました。韓国と中国(『愉楽』河出書房新社)の現代小説が一冊ずつ候補に残っています。たいへんうれしいことです。東アジアの文学がこれからもっともっと読まれてほしいです。そのためのきっかけに今回のことがなれば、こんなにうれしいことはありません。

北海道新聞3月30日朝刊・広告 

北海道新聞3月30日朝刊・広告
辻内千織さん、どうもありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
『北海道新聞』3月30日の朝刊広告です。しつこく「佐藤泰志作品集」と一部に熱狂的に支持をいただいている「カステラ」の二本です。
とくに「カステラ」には、3月いっぱいまで立川のオリオン書房ノルテ店文芸書仕入れリーダーとしてお勤めの、辻内千織さんのコメントを掲載させていただきました。コメント掲載を快く了解いただき、辻内さん、どうもありがとうございました。4月からの新しい道に幸多きことをお祈りいたします。
そのためにも「カステラ」をもっともっと知らしめないといけません。コツコツがんばります。

パク・ミンギュ『亡き王女のためのパヴァーヌ』の日本語版が刊行されました。 

『カステラ』の作者・パク・ミンギュの『亡き王女のためのパヴァーヌ』の日本語版が刊行されました。長編です。
発行元は現代韓国の文学を精力的に日本に紹介されている「クオン」。翻訳者は吉原育子さん。彼女は、小説から実用書、そして児童向けの書物と多岐にわたる韓国の書物を翻訳されています。

ぜひ、みなさんお読みになってください。『カステラ』とは、また違ったパク・ミンギュの魅力を感じ取ってもらえるはずです。私も楽しみに読ませていただきます。
吉原さん、翻訳お疲れ様でした。

第5回Twitter文学賞~2014年、私が選んだこの1作(海外編) 

第5回Twitter文学賞の海外編で『カステラ』が4票をいただき、第16位にランクインしておりました。
投票いただいた皆さまどうもありがとうございました。
じつは私はそのことを、つい最近まで知らなかったのです。
それにしても、複数票をいただいておったとは、それはそれはうれしいかぎりです。
ともかく、『カステラ』をもっと手に取ってもらうようにすることと、韓国現代文学の第二弾を実現しないといけません。
先は長いのですが、進んで行きます。

『カステラ』が日本翻訳大賞の二次選考に進みました。 

『カステラ』が日本翻訳大賞の二次選考に進みました。
昨年に立ち上げられた「日本翻訳大賞」の二次選考に『カステラ』が進みました。一般の読者の幾人かの方から推薦をいただいたようです。とてもうれしいです。
現代韓国の小説を翻訳出版したいと考えてから、数年の歳月を要しました。そしてやっと実現できたのが、この作品『カステラ』です。苦労した甲斐があったというものです。
選考対象になった以上は大賞をめざしたいのですが、そのことよりもまずなにより、ノミネートされたことで、一人でも多くの方に韓国文学に興味を持っていただければ、それに勝る喜びはありません。

毎日新聞2015年2月6日朝刊・広告 

毎日新聞2015年2月6日朝刊・広告
『毎日新聞』2015年2月6日の朝刊広告です。
「そこのみにて光輝く」の毎日映画コンクールでの快挙をお祝いするのと、
『佐藤泰志作品集』の存在を改めて告知するための広告出稿です。
また、コンクールで大賞を受賞した「私の男」の熊切和嘉監督のお名前も「海炭市叙景」にからめて。

2015年1月10日付『読売新聞』夕刊での「佐藤泰志復権」の記事 

2015年1月10日付『読売新聞』夕刊での「佐藤泰志復権」の記事

佐藤泰志ブームはまだまだ続きます。
「そこのみにて光輝く」がキネマ旬報ベストワン(2014年公開作品)に選出。

新年早々の1月10日付『読売新聞』夕刊の「佐藤泰志復権」の記事を紹介いたします。執筆は論説委員の天日さん。この記事に関して電話取材を受けました。

2014年ありがとうございました。 

みなさま、2014年もありがとうございました。
新年は、2015年1月5日より業務を開始いたします。
2015年という年は、戦後70年、日韓国交正常化50年の節目の年です。
その節目の年に巡り合ったことを僥倖と思い、2015年も業務を遂行いたします。
みなさまのかわることのないご支援をよろしくお願い申しあげます。
新年の第一弾の刊行には、戦後日韓関係を考える上で新たな視点を提示する
『戦後東アジア地域構想の原点と日韓関係』(仮題)を予定しております。
どうぞご期待ください。

図書出版クレイン
文弘樹
2014年12月30日

福間健二『佐藤泰志 そこに彼はいた』が刊行されました。 

福間健二『佐藤泰志 そこに彼はいた』が刊行されました。
『佐藤泰志作品集』に解説を寄せていただいた福間健二さんの新刊『佐藤泰志 そこに彼はいた』(河出書房新社)が刊行されました。400頁をこえる大著です。佐藤泰志の中学時代の文集の文章から、晩年の(とはいっても41歳までしか生きていませんが)星と蜜/虹までの作品を解説のようにひもときながら、その生涯をたどっています。
かつて、福間さんからは、佐藤泰志の評伝を書こうと思っているが、書けずにいる、ということをお聞きしていましたから、なにか強力な起爆要素があり、それに駆動されるままに渾身の思いを込めて書き進まれたのでしょう。そんな勢いが感じられる力作です。ぜひみなさん読んでみてください。

さて、本書を前にして、ついにここまで来たかというのが正直な思いです。2007年から、現在で7年が経ちました。あっというまの怒濤のような日々でした。

佐藤泰志さん、あの世から見ていますか。叫んでいますか。ただ、ほほえんでいますか。
ははは、ひょっとして、福間、絶交だ、って言っているんじゃないでしょうね。わはは。

『184magazine』で「まちの力 ひとの力」が紹介されました。 

『184magazine』で「まちの力 ひとの力」が紹介されました。

小金井・こがねい・コガネイは面白い

東京小金井市の魅力を発信するフリーペーパー『184magazin』vol.6で『まちの力 ひとの力 変える試みる小金井の人たち』が紹介されました。ちなみに、「184」は小金井市の郵便番号の最初の3ケタの数字です。「やっぱり地元はスゴイ!」のひと言です。

また同紙は、「こがねいを再発見するフリースタイル・ペーパー」とも銘打っています。そう「こがねいの再発見」なんです。これこそ『まちの力 ひとの力』のコンセプトです。これからも、『184magazin』が小金井市の「地元力と魅力」を思い存分、そして思いっきり楽しく紹介していってくださることを期待しております。

連絡先→「184こがねい編集室」

東京新聞2014年10月7日朝刊・広告 

東京新聞2014年10月7日朝刊・広告

カステラは私の大好物なんです。

『東京新聞』10月7日朝刊の広告です。「カステラ」の読者を何とか増やしたいというのと、小金井市の人々の活動を紹介した地域本の告知を少しでも広げたいという思いからです。

2014年9月27日号『図書新聞』の「カステラ」書評 

2014年9月27日号『図書新聞』の「カステラ」書評

良質のドラマの脚本を読んだようだ!

2014年9月27日号『図書新聞』掲載、井上春樹さんによる「カステラ」書評を掲載いたします。井上さんには、かつて『震災と治安秩序構想』を同紙で書評していただいております。
とても面白い書評ですので、ぜひご覧ください。

2014年8月31日『信濃毎日新聞』書評欄の「カステラ」紹介記事 

2014年8月31日『信濃毎日新聞』書評欄の「カステラ」紹介記事

韓国の小説も面白いんですよ。
まず読んでみてください。

8月31日付『信濃毎日新聞』書評欄の「カステラ」紹介記事を掲載します。
短いもので、共同通信の配信ですが、執筆していただいた記者さんは、この小説のことをよくわかっていらっしゃる。
「現代韓国文学の《おいしさ》がぎゅっと詰まった一冊」との評。そのとおり。

2014年9月2日『朝日新聞』夕刊の呉美保監督の記事 

2014年9月2日『朝日新聞』夕刊の呉美保監督の記事

呉美保監督が「そこのみにて光輝く」で第38回モントリオール世界映画祭の最優秀監督賞を受賞しました。

第38回モントリオール世界映画祭において、佐藤泰志原作「そこのみにて光輝く」で最優秀監督賞を受賞した呉美保(オ・ミボ)さんのスピーチが紹介されている記事を掲載いたします。次のようなスピーチです。

「芥川賞を5回も落選した方で、その後に自殺されました。小説が映画になり、国際的な賞を受けたことを私は皮肉だなと思いました。佐藤さんが報われたような気がして胸がいっぱいです。佐藤さんにおめでとうございますと言いたい」

呉監督の愛情あふれる言葉です。ぜひ、機会があれば映画をご覧になってください。
そして、『佐藤泰志作品集』もぜひお読み下さい。佐藤泰志という作家のことが、これ一冊で理解できます。

2014年8月30日『日本経済新聞』文化面での佐藤泰志紹介記事 

2014年8月30日『日本経済新聞』文化面での佐藤泰志紹介記事

ブームの起点は『佐藤泰志作品集』
主要作品から遺作「虹」までの小説と詩・エッセイまでを収録
著作目録と年譜も付録

8月30日付『日本経済新聞』文化面での佐藤泰志の紹介記事を掲載いたします。『日本経済新聞』では、過去にも、大きな紹介記事を掲載していただいたことがあります。社内に佐藤泰志作品が好きな記者がおられるのでしょうか。まあ、そんなことはどうでもいいことですが。
それに、私は取材を受けたわけではありませんので。
いずれにしても、まだまだ佐藤泰志から目が離せません。次は舞台か映画化か。この記事によると福間健二さんの佐藤泰志に関する評論が刊行予定のようです。
『佐藤泰志作品集』をまだ実購入の方は、この機会にぜひご購入ください。絶対にお得ですから。

「ひとり出版社フェア」が終了いたしました 

「ひとり出版社フェア」が終了いたしました

本のまち・神田神保町にクレインの本が並びました。
大学生で初めて東京に来たときに訪れた神保町です。
この場所に私がつくった本が並ぶなんて、
なんと言っていいかまったくわかりません。

7月22日から8月20日まで、神田神保町の東京堂書店様の1Fで開催されていたフェア「ひとり出版社の100冊とそれをつくった100冊」が終了いたしました。会場に足を運んでいただいた皆さまどうもありがとうございました。またこのフェアのご担当である石井さんに深く感謝申しあげます。このフェアは、11社の版元が自社商品10点を出品し、また、各自が推奨する本を10冊程度挙げ、それが店頭を飾るという企画でした。

私は、終了日前日の19日に会場に顔を出し、石井さんにご挨拶をしてきました。到着したのが、夜の6時すぎでしたが、ゆっくり石井さんとお話することができました。こうした機会でしか、なかなかに神保町まで参ることはできないのですが、これをきっかけに、今後も東京堂様を始め神保町に足を運びたいと思っております。

ともかく石井さん、どうもお疲れ様でした。

●参考までにクレインが推奨し店頭に並んだ9冊を以下に紹介しておきます。
「越境の時 1960年代の在日」(鈴木道彦、集英社新書)
「ハンドブック 子どもの権利条約」(中野光/小笠毅 編著、岩波ジュニア新書)
「戦争記憶の政治学」(伊藤正子、平凡社)
「和解のために」(朴裕河、平凡社ライブラリー)
「異邦人は君ヶ代丸に乗って」(金賛汀、岩波新書)
「ルポ 京都朝鮮学校襲撃事件」(中村一成、岩波書店)
「死刑の基準 「永山裁判」が遺したもの」(堀川惠子、日本評論者)
「詩のこころを読む」(茨木のり子、岩波ジュニア新書)
「明るい夜」(黒川創、文春文庫)

●次の4点も推奨したのですが、現在品切れでした。
「黄落」(佐江衆一、新潮社)
「李珍宇 全書簡集」(朴寿南 編、新人物往来社)
「日本国憲法誕生 知られざる舞台裏」(塩田純、NHK出版)
「何が私をこうさせたか 獄中手記」(金子文子、春秋社)
以上です。

『週刊金曜日』6月27日号の「佐藤泰志ブーム」の紹介記事 

『週刊金曜日』6月27日号の「佐藤泰志ブーム」の紹介記事
『週刊金曜日』の紹介記事を掲載したします。執筆者は本田健彦さん。クレインの事務所まで来ていただき、ていねいに取材をしていただきました。さて、「佐藤泰志ブーム」という現象は、まだまだ続くのでしょうか。それは誰にもわかりません。いずれにしてもみなさん、『佐藤泰志作品集』をぜひお読み下さい。

北海道新聞2014年6月28日朝刊・広告 

北海道新聞2014年6月28日朝刊・広告
『北海道新聞』6月28日朝刊の広告です。「佐藤泰志作品集」一本。そう、忘れてはいけません。この作品集こそ、佐藤泰志の復活を決定づけたのですから。当作品集はつねに、わが社クレインのそばにあります。今回も、広告のコンセプトは、「祈り」です。

『ミセス』2014年7月号での「カステラ」紹介記事 

『ミセス』2014年7月号での「カステラ」紹介記事
6月7日発売の『ミセス』7月号に「カステラ」が紹介されましたので、その記事を掲載いたします。
評者は斎藤美奈子さん。「おもしろいじゃないの!」と述べていただきました。どうもありがとうございます。
「カステラ」の書評はこれからも控えておりますので、あらためて紹介させていただきます。お楽しみに。

京都新聞2014年5月28日朝刊・広告 

京都新聞2014年5月28日朝刊・広告
『京都新聞』5月28日朝刊の広告です。新刊「カステラ」一本。ともかく隣国・韓国の現代小説を読んで欲しい一心からの広告です。
小説を読めばヘイトなど吹っ飛んでいきます。隣国とは仲良くなろうよ。隣人とは助け合おうよ。当然じゃないか。
さあ、ぜひ読んでみてください。

映画『そこのみにて光輝く』4月19日公開 

佐藤泰志原作映画第2弾「そこのみにて光輝く」が4月19日に公開されます。
試写での評判など、たいへん好評のようです。
ぜひ、みなさん足を運んでみてください。
主演・綾野剛の最高傑作という評価が早くも出ています(笑)。
公式サイト

「今井正 戦時と戦後のあいだ」『図書新聞』2014年1月1日特大号の書評 

「今井正 戦時と戦後のあいだ」『図書新聞』2014年1月1日特大号の書評
図書新聞』2014年1月1日号に掲載されました「今井正 戦時と戦後のあいだ」の書評を紹介します。評者は上野昂志氏。

「今井正 戦時と戦後のあいだ」『キネマ旬報』2013年11月上旬号の書評 

「今井正 戦時と戦後のあいだ」『キネマ旬報』2013年11月上旬号の書評
『キネマ旬報』2013年11月上旬号に掲載されました「今井正 戦時と戦後のあいだ」の書評を紹介します。評者は樋口尚文氏。

「今井正 戦時と戦後のあいだ」の紹介記事(『毎日新聞』2013年10月22日・夕刊) 

「今井正 戦時と戦後のあいだ」の紹介記事(『毎日新聞』2013年10月22日・夕刊)
『毎日新聞』2013年10月22日付・夕刊での「今井正 戦時と戦後のあいだ」の紹介記事を掲載いたします。

「書くことの重さ 作家 佐藤泰志」『毎日新聞』2013年10月22日紹介記事 

「書くことの重さ 作家 佐藤泰志」『毎日新聞』2013年10月22日紹介記事
10月22日付『毎日新聞』朝刊の「書くことの重み 作家 佐藤泰志」の紹介記事を掲載します。
紹介者は中澤雄大記者。中澤記者自身が佐藤泰志作品のファンで、『毎日新聞』紙上において佐藤泰志作品やその映画化についての記事をこれまでも何本か書かれています。
また、記事の中で2007年刊行の『佐藤泰志作品集』にも触れていただいています。どうもありがとうございます。

「書くことの重さ 作家 佐藤泰志」の記事紹介 

「書くことの重さ 作家 佐藤泰志」の記事紹介
10月5日からK'sシネマで公開される「書くことの重さ 作家 佐藤泰志」を紹介した記事が、10月1日付『朝日新聞』に掲載されていましたので紹介します。記事の中で『佐藤泰志作品集』にも触れてほしかったところですが、仕方ありませんね。
さて、K'sシネマでは、その『佐藤泰志作品集』も置いていただくことになっておりますので、ぜひこの機会にご購入いただければ幸いです。
では、みなさま劇場でお会いいたしましょう。

『信濃毎日新聞』2013年9月29日「読書欄」記事(共同通信配信) 

『信濃毎日新聞』2013年9月29日「読書欄」記事(共同通信配信)
新刊『今井正 戦時と戦後のあいだ』の書評(共同通信配信の書評記事)が、9月29日の『信濃毎日新聞』に掲載されましたので紹介いたします。

『北海道新聞』2013年9月13日夕刊記事2 

『北海道新聞』2013年9月13日夕刊記事2
『北海道新聞』9月13日夕刊文化面記事続き。もう一面。

『北海道新聞』2013年9月13日夕刊記事1 

『北海道新聞』2013年9月13日夕刊記事1
『北海道新聞』9月13日夕刊文化面の記事を紹介します。
3本の映画、10月公開の「書くことの重み 作家佐藤泰志」、来春公開の「そこのみにて光輝く」、そして2010年に公開された「海炭市叙景」の各監督たちの談話などを通して、佐藤泰志作品の魅力に触れています。二面を使って紹介されていますので、まず一面。

『朝日新聞』2013年9月1日書評欄「ニュースの本棚」記事 

『朝日新聞』2013年9月1日書評欄「ニュースの本棚」記事
『朝日新聞』9月1日付書評欄「ニュースの本棚」の記事を紹介します。2013年の9月1日は関東大震災90年ということで、この記事は震災関係の書籍を紹介しています。評者は尾原宏之さん。尾原さんの『大正大震災』(白水社)も独自の視点から関東大震災というテーマに斬り込んだ力作です。『震災と治安秩序構想』と併せて、ぜひお読みください。
BOOK asahi.comのネット配信記事はこちら→「ニュースの本棚」(関東大震災90年)


東京新聞・中日新聞2013年8月14日朝刊・広告 

東京新聞・中日新聞2013年8月14日朝刊・広告
『東京新聞』と『中日新聞』両紙の8月14日朝刊の広告です。
メインは今井正に関する新刊と佐藤泰志作品集ですが、
佐藤泰志原作の「そこのみにて光輝く」の映画化と映画「作家佐藤泰志 書くことの重さ」の紹介で埋まり、
今井正も含め、さしずめ映画紹介になりました。こんなことがあってもよいでしょう。
佐藤泰志関連の映画は、いずれもヒット・好評を願っています。そうすれば再ブーム到来ですかね。いやはや。
泰志さん、まあ、そんなところです(笑)。

一方、崔盛旭『今井正 戦時と戦後のあいだ』は力作です。
本書は、韓国人の日本映画研究者が日本映画に関して日本語で刊行する、戦後初の書籍です。
そんな書籍を刊行できて、心から幸せに思っています。

京都新聞2013年4月26日朝刊・広告 

京都新聞2013年4月26日朝刊・広告
『京都新聞』4月26日朝刊の広告です。青木雅彦さんの『ハーフ・オプション』は2010年に刊行された本ですが、反戦運動に生涯を賭けた著者の原稿を、友人たちが編集発行した労作です。ぜひ、手に取ってみてください。申し込みは、直接弊社にどうぞ。

「そこのみにて光輝く」映画化決定 

佐藤泰志の小説「そこのみにて光輝く」の映画化が発表されました。6月からロケに入り、公開は来夏の予定とのことです。監督は「オカンの嫁入り(2010年9月公開)」の呉美保さん。佐藤泰志作品の映画化は、2010年12月公開の「海炭市叙景」に続いて2度目です。今回の舞台は夏の函館です。つまり、冬から夏へと舞台が変わります。さて、どんな映画になるのか、いまから楽しみです。
さあ、その前に原作を収録している『佐藤泰志作品集』をぜひお読み下さい。

『震災と治安秩序構想』著者・宮地忠彦氏のドキュメント映像配信 

『震災と治安秩序構想』著者・宮地忠彦さんのドキュメント映像が配信されています。
共同通信社「時の人」の映像ニュースです。
関東大震災の研究者として、震災の記憶の風化と歴史の忘却を拒む必要性を、
東日本大震災から2年後の今、あらためて問う内容です。
ぜひ、ご覧ください。
→「時の人」(3月10日映像配信)
Youtube

図書新聞「震災と治安秩序構想」書評記事 

図書新聞「震災と治安秩序構想」書評記事
『図書新聞』2013年1月1日号(新年特大号)での「震災と治安秩序構想」の書評記事を掲載しました。評者は井上春樹さん。力のこもった書評です。ぜひご覧ください。

宮地忠彦氏「時の人」欄紹介記事 

宮地忠彦氏「時の人」欄紹介記事
『震災と治安秩序構想』で第38回(2012年度)藤田賞を受賞した宮地忠彦氏の共同通信配信「時の人」欄の紹介記事(12月4日「沖縄タイムス」朝刊)を掲載しました。配信記事ですので、これからしばらく全国を縦横無尽に駆け巡ります。お住まい地方の紙面(12月8日「京都新聞」「熊本日日新聞」など)を通じて皆さまのお目に止まることもあると思います。
追記、まだまだ在庫がございます(笑)、ぜひご購入を。→ ご注文

『文芸ブルータス』に佐藤泰志紹介文が掲載 

『文芸ブルータス』に佐藤泰志紹介文が掲載
『ブルータス』12月15日号はたった一度限りの文芸誌『文芸ブルータス』として刊行されました。つまりは創刊号で終刊の文芸誌の誕生ということです。
そこに佐藤泰志のことが紹介されています。紹介者は草彅洋平(東京ピストル)さん。じつは、草彅さんとは、一度吉祥寺でお酒を飲みました。発想豊かなアイディアマンといった感じの方でしょうか。お酒も進み話しは大いに盛り上がったのですが、それはそれ、酒の場というやつで、その後お会いすることはなかったのですが、その彼が紹介してくれていたのですから、驚きと同時に嬉しいかぎりでした。

タイトルは「村上春樹と対極の道を歩んだ小説家・佐藤泰志」。同じ歳の作家であり、同時代の風景が刻印されている両者の作品を読み比べてみることをオススメする趣旨で、『佐藤泰志作品集』にも触れてもらっています。佐藤泰志と村上春樹。共に1949年に生まれ、共に芥川賞の候補になるものの受賞はかなわず。共にその作品が映画化される。前者は、41歳で自ら生を閉じ、後者は、ノーベル文学賞候補。無理矢理に対比させればキリはないのですが、村上春樹が語られるときには、つねに佐藤泰志という作家がいた、ことを忘れずにいて欲しいと思います。

「ただ静かに、美しい人々を描いた」佐藤泰志を。

『おばあちゃんのぼうし』訳者・本城美和子さん紹介記事 

『おばあちゃんのぼうし』訳者・本城美和子さん紹介記事
11月22日付『朝日新聞』大阪本社版で紹介された本城美和子さんの紹介記事を掲載しました。本城さんのこの絵本に対する思いと、彼女の人生を彷彿させる記事になっています。
記事を書いていただいた河合真美江さん、どうもありがとうございました。
『おばあちゃんのぼうし』(商品紹介)
『おばあちゃんのぼうし』(クレイン日記の記事)
※こちらでも記事を読むことができます。→ BOOK asahi com

本の楽市@高円寺フェス2012に出店します 

10月27日と28日の二日間にわたっておこなわれる「本の楽市@高円寺フェス2012」に出店します。共に吉祥寺に事務所をかまえる「夏葉社」さんとの共同出店の形をとります。このフェスは、本の販売だけではなく、シンポジウム「ナショナリズムの誘惑」や福島原発事故に関する連続トークも同時開催され、とても盛りだくさんのイベントですので、ぜひご参加ください。
本と人との楽しい出会いが生まれるはずです
本の楽市@高円寺フェス2012出店を終えて

宮地忠彦氏の東京新聞「この人」欄 紹介記事 

宮地忠彦氏の東京新聞「この人」欄 紹介記事
『震災と治安秩序構想』で第38回 藤田賞を受賞した宮地忠彦氏の東京新聞「この人」欄の紹介記事(9月4日朝刊)を掲載しました。
授賞式は昨日9月3日に市政会館で行われました。→ 藤田賞授賞式

藤田賞 受賞! 

藤田賞 受賞!
2012年の3月に刊行いたしました『震災と治安秩序構想―大正デモクラシー期の「善導」主義をめぐって』が、今年度(2012年、第38回)「藤田賞」を受賞いたしました。弊社書籍初めての受賞になります。

藤田賞の主催は後藤・安田記念東京都市研究所(旧・東京市政調査会) です。ちなみに後藤は後藤新平。安田は安田善次郎のことです。

授賞式は9月3日。私も出版社代表して参加してきます。この賞の存在をご存知ない方のほうが大多数でしょうが、弊社にとっては、地味な研究書を評価していただいたことをたいへんに感謝いたしております。と同時に、この賞の主催団体の創設に、本書でもたびたび登場している後藤新平が関わっていることに深い感慨があります。

5月28日『京都新聞』広告 

5月28日『京都新聞』広告
2012年5月28日付の『京都新聞』の広告です。

アサーティブジャパンがNHKのEテレ「オトナへのトビラ」で紹介されます。 

アン・ディクソン氏の弊社アサーティブ書籍『それでも話し始めよう』『働く女性のためのアサーティブ・コミュニケーション』の監訳者であるアサーティブジャパンが、NHKのEテレ番組「オトナへのトビラ」で紹介されます。特集タイトルは「きらわれない"本音術"」。放映は5月24日(木曜日)の午後7時25分からです。ぜひ、ご覧になってみてください。

震災と治安秩序構想 

震災と治安秩序構想

(『信濃毎日新聞』2012年5月6日「文化欄」より)
(『京都新聞』2012年5月13日「読書欄」より)

「関東大震災での朝鮮人虐殺は、なぜ起きたか?
著者はこれを「警察当局は自警団の暴走をなぜ阻止できなかったのか」と問い掛け、大正デモクラシー期に内務省の「学士官僚」が警察改革を掲げて推進した「善導」主義という治安秩序構想の挫折と関連があったとみる。
「現在の問題を考察するための先行事例として、関東大震災の経験から学ぶべきものは多い」と著者。10年以上かけてまとめ上げられた研究所で、重厚な内容だ。その問題提起も、また重い。」

佐藤泰志作品集 佐藤泰志 著

『有鄰』(横浜の書店チェーン「有隣堂」の広報紙、2011年1月1日)
第512号 P2 佐藤泰志がいた/海辺の想像力

今週の本棚・この人この3冊:佐藤泰志=福間健二・選

時事通信配信(「京都新聞」2010年10月23日)
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「西日本新聞」(2007年12月2日・佐藤洋二郎氏評) 「北海道新聞」(2007年12月9日・川本三郎氏評)
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「東京新聞」2007年11月24日・掲載記事より 「毎日新聞」11月26日 川村湊氏「文芸時評」より
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読売新聞」2007年11月13日・掲載記事より 「朝日新聞」2007年11月18日・掲載記事より
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「北海道新聞・2007年10月9日」掲載記事より
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「朝日新聞・2007年10月25日・加藤典洋氏<文芸時評>」掲載記事より
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在日朝鮮人問題の起源 文京洙 著

在日朝鮮人問題の起源

(「日本経済新聞・2007年4月8日」掲載記事より)

近代以降の日本社会は在日朝鮮人の存在をどうとらえ、その中で彼ら自身の意識はどう変化してきたのか。幕末・明治期の日本人の朝鮮観の変化に始まり、一九一〇年代後半からの移民急増期、戦後の高度成長期を経て八〇年代後半以降の現代までを検証する。
著者は在日二世の立命館大教授。各種の記録や在日の作家による小説に加え、著者の体験に根ざした記述もあり、在日コリアンの精神史としても読める。韓流ブームの背景など最近の話題にも触れている。

「凍える口 金鶴泳作品集Ⅰ」「土の悲しみ 金鶴泳作品集Ⅱ」の紹介記事 

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「死を生きつつ悲しみ凝視 『金鶴泳作品集』が完結」


読売新聞(2006年8月19日付・夕刊)

執筆は(待)のペンネームの待田晋哉記者

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朝日新聞(2006年10月4日付・夕刊)

執筆は白石明彦記者

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お二人はともにシンポジウム「今、金鶴泳文学をめぐって」にご参加いただきました。 それぞれにすばらしい紹介文を執筆されています。ぜひご覧ください。

日本経済新聞(2006年9月24日付)

「群像」2006年10月号〔創刊六十周年号〕に坂上弘さんが、金鶴泳が登場する『薄暮』というタイトルの短編小説を寄稿されています。その紹介文も掲載いたします。

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「論座」2006年6月号 

「論座」2006年6月号

「論座」2006年6月号(朝日新聞社)に、クレインが紹介されました。
紹介されたのは、「出版魂 」というコーナー。
クレインの「こだわりの」出版物、出版社としてのポリシーなど、まさにわが社の「出版魂」を取材していただきました。

ポッカリあいた心の穴を少しずつ埋めてゆくんだ 加藤典洋 著

ポッカリあいた心の穴を少しずつ埋めてゆくんだ

(『東京新聞』2002年5月5日読書欄より)

最近のエッセー、評論などを収録した本書のタイトルは、昨年9月11日以降の感覚を示すものとして、フィッシュマンズという解散したバンドの歌詞から取られている。
著者は、埋めてゆくために日常を生きることを尊重する姿勢が何よりも大事なのではないか、と問い かける。日本とは、日本人 とは何か、そしていま日本ではどう生きるべきなのかについて、静かに語る。

ペンと剣 エドワード・サイード著  中野真紀子訳

ペンと剣

(生活クラブ事業連合発行<本の花束>2001年12月号より 一部抜粋)

いま、耳を傾けるべき「理性の声」--「パレスチナ問題」への人間的想像力を育てるために
評者:徐京植(作家)

「オリエンタリズム」(平凡社)や「文化と帝国主義」(全二巻、みすず書房)などの大著で知られるエドワード・サイードは、現代世界における知的巨人の一人といえる。彼は1935年、エルサレムに生まれたパレスチナ人だが、米国籍をもつ裕福な父の下で比較的恵まれて育ち、直接の難民体験をもたない。それでも彼はパレスチナ民衆の苦難に深く共感し、自らをその一員ととらえてきた。パキスタン出身の政治学者イクバール・アフマドは、本書「ペンと剣」に寄せた序文で、サイードを次のように評している

「彼の知的活動を支えている動機は、記憶、抑圧された側の物語(ナラティブ)、そして、支配的な神話や視点が対立する視点(カウンターポイント)を抜きにそのまま歴史となることを断じて許さないという決意です」

 (中略)

本書は「パレスチナ問題」の現在を理解するための必読文献といえる。

だが、本書の価値はそれにとどまるものではない。最良の聞き手を得たサイードの語りは豊富なエピソードをまじえつつ、自らの学問や生き方そのものにまで広がってゆく。
真摯かつ辛辣、ユーモアにあふれ、ときにペーソスさえ漂わせる。それ自体が「抑圧された側の物語」の実践であり、「支配的な神話」に抗する「対立の視点」の提示なのである。

リテレール別冊「ことし読む本」一押しガイド99より

かの「オリエンタリズム」の著者サイードの「人となり」を伝えることが、本書の聞き手バーサミアンの何よりの目的であった。そしてそのことについて、彼は充分成功している。
 サイードはエルサレムに「ある種の普遍性がある」と言い切る。その一方で、パレスチナの特殊性ー「抑圧されたもの=ユダヤ人」による抑圧ーを忘れはしない。オスロ合意以降のアラファトを徹底的に批判しながら、「PLOは離散体験(ディアスポラ)の産物なのです」と主張するサイード、その肉声(人となり)にこそ、ひょっとしたら民主主義の可能性が残されているのかもしれない。

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